シングルマッチ15分一本勝負
佐藤綾子 vs Anna
○佐藤綾子 (13分1秒 片エビ固め)Anna●
※ミサイルキック
実力者の佐藤が、キャリア2カ月の新人にまさかの奇襲!握手を交わしたあと、コーナーに戻るAnnaに背後からドロップキックを見舞う。食らったAnnaはコーナーに激突。Annaも佐藤の腕を取って反撃に転じるものの、普段の練習ではコーチ役も担う佐藤には全く歯が立たず。今井レフェリーは佐藤の反則には厳しく注意し、Annaの反則は完全にスルー。露骨すぎる贔屓に佐藤も「なんで?!」と苛立ちを隠せない。そんな追い風(?)を受けながら何とか食らいついていくAnna。佐藤は「しっかり絞れ!」「次どうすんの?」「足、逆だよ!こうだよ!」と、すっかり選手からコーチの顔に…。Annaがギブアップを迫っても余裕の表情で「絶対ノー」。Annaはショルダースルーを受けきり、自分より重い相手をしっかりとボディスラムで投げる等、確かな練習の成果も見せたが佐藤の牙城は崩せず。セカンドロープからのミサイルキックでマットに沈んだ。先輩の背中を追って頑張れ、Anna!
動画:佐藤先輩の愛のムチだ
タッグマッチ20分一本勝負
羽多乃ナナミ & 香藤満月 vs 美蘭 & 《X》
羽多乃ナナミ & ●香藤満月 (12分22秒 片エビ固め) 美蘭 & X=オリンピア○
※オリンピアスペシャル
ほぼディアナ所属だけの第100回アミスタ大会。第2試合のXの正体は…。
まずは美蘭が1人で入場。そしてナナミと香藤が揃ってリングイン。いよいよXの登場だ。現れたのは筋骨隆々のマスクウーマン、メキシコからやってきたオリンピア!ゴングが鳴ると、そのオリンピアとナナミのマッチアップ。オリンピアは見ての通りの怪力を早くも発揮し、ナナミを軽々と持ち上げてバックブリーカー!オリンピアのパワー、そしてメキシコならではのテクニックの前にナナミは序盤から苦しめられてしまう。オリンピアはナナミのタックルも跳ね返し、余裕の表情を浮かべ美蘭にチェンジ。ナナミは美蘭をボディスラムでマットに叩きつけて香藤にチェンジ。美蘭はスピード、香藤はパワー、それぞれ持ち味を生かした好勝負に。再び香藤からナナミに代わり、10代の2人がこちらも見応えのある攻防を展開。ナナミのボディアタックからのフォールを返した美蘭はクリストでギブアップ狙い。ロープに逃げたナナミに低空ドロップキックで追撃。ダイビングボディアタックからのフォールはナナミが自力で返し、美蘭からオリンピアにチェンジ。オリンピアが剛腕でエルボーを打つとナナミも応戦。エルボーやタックルで勝負を挑むが、やはりオリンピアが上回る。ならばとナナミは胴締めスリーパーで締め落としにかかるが、オリンピアがロープを掴む。ナナミは間髪入れずに豪快なノーザンライトスープレックス。これも返されてしまい、ナナミから香藤にチェンジ。鋼の肉体のオリンピアに、ぽっちゃり女子が連続ボディプレス!そして2人は激しい肉弾戦に。香藤はナナミとのWタックルやおんぶプレスと合体技で強敵オリンピアに対抗。2人がかりで攻めてくる相手にもオリンピアは怪力を駆使し、なんと97キロの香藤を担ぎ上げてバックフリップ。なんとかカウント2で返した香藤はリングの隅に逃げ込む。するとオリンピアはコーナー上の倒立から全身を振り下ろしてブロンコバスター!この「オリンピアスペシャル」で勝負を決めた。誰も予想しなかった“X”のオリンピア。自慢の筋肉をアピールしながら悠々とリングをあとにした。
動画:オリンピアがすんごいぞ
W.W.W.D エリザベス選手権試合60分一本勝負
[王者]井上京子vs[挑戦者]ジャガー横田vs[挑戦者]Himiko
※第19代王者 7度目の防衛戦
[王者]○井上京子 (9分38秒 エビ固め) Himiko●[挑戦者]
※パワーボム
※もう一人は[挑戦者]ジャガー横田
※第19代王者・井上京子 7度目の防衛に成功し、ベルトを返上。
エリザベス王座は空位となる。
記念すべき第100回目のアミスタ大会で、いよいよ京子が7度目の防衛戦に臨む!何が何でもベルトが欲しいHimiko、エリザベス返り咲きを狙うジャガー、目標のV7まであと一つの京子。「めっちゃ弱い相手見つけて何がなんでも防衛!とずるい考えもありました」「よりによってジャガーさんじゃなくても良いじゃんね」と、強すぎる挑戦者に不安を募らせているようだが…いざゴングが鳴れば稀代の天才・井上京子が本領発揮!
まずはHimikoがジャガーに連続攻撃。京子が「Himiko、いけー!」と応援(?)に徹しているとHimikoは「お前もいけよ!」とブチギレ。後輩からのお前呼ばわりに京子もキレてしまい、
ベテラン2人でHimikoをいたぶる。京子がジャガーを場外へ落下させてHimikoとのタイマンに持ち込むと、Himikoがブルドッギングヘッドロックやギロチンで猛攻。しかしジャガーが帰還し、ジャガーが首4の字でHimikoを絞る。様子を伺っていた京子は悩んだ末、全く京子を警戒していないジャガーに首4の字をかける。技をかけながらかけられているジャガーがロープを掴んでエスケープ。そしてジャガーと京子がW攻撃でHimikoに襲いかかるが、Himikoはドロップキックで迎撃。カーフブランディングで京子をフォールするがカウント2。続いてジャガーにパワースラムでフォールするがこれは京子がカット。そして「攻めるときはもっとしっかり攻めるんだよ!ベルト欲しいんだろ!」とHimikoに発破をかけながらラリアット。奮起するHimikoはエースクラッシャー、ジャガーは浴びせ蹴りを京子に見舞う。ジャガーがフォールするとHimikoは「横取りすんなよ!」とカットし、「コーナーのぼれ」とジャガーに指示。大先輩のジャガーは「お前がのぼれ!」と声を荒げる。逆らえない若手のHimikoはすごすごとコーナーへ…。すると京子が雪崩式ブレーンバスターでHimikoをぶん投げ、ジャガーがレッグロールで横取りフォール。京子のカットが間に合うが、場外へ落とされた京子とHimiko。そこにジャガーがエプロンからの浴びせ蹴り!命からがらリングに戻った京子に、もう一発の浴びせ蹴り!大ダメージを受けながらも王者としての意地で何とか立ち上がり、ジャガーとHimikoにラリアット。これでジャガーがダウンしているうちに、Himikoを豪快なパワーボムで葬った。V7達成の京子はマイクを持ち「このカード決まったときに、おいおい何でジャガーさんなんだよと本気で思ったんですけど、ジャガーさんとHimikoと防衛戦ができて良かったと思ってます。 来年ディアナが15周年になります。 また進化して動き出します。そのために、今日せっかく勝って防衛して、美味しいお酒飲むぞー!なんですけど、一旦リセットして…返上します。もちろん狙わないというわけではなく、新たな意味で始めるということで。7回防衛して、2025年いい年でした!2026年頑張るぞ! という気持ちで一旦返上させてください。新たなディアナを応援してください!」と自身の目標を達成した後は、ディアナの進化のためにベルトを返上すると宣言!10.5後楽園では、タッグ王座を防衛した佐藤綾子とデビー・カイテルがベルトを返上し空位に。続いてエリザベスも空位となった。京子のV7の道のりの中で敗れた選手たちにも、2026年は大きなチャンス。佐藤綾子が2026年1月に40歳の誕生日を迎えエリザベス挑戦の資格を満たすことになり、エリザベス戦線にも新たな風が吹きそうだ。2024年8月のアミスタで他団体から取り戻し、以降7回の防衛を重ね、愛着のあるベルトにキスをして別れを告げた京子。団体を旗揚げし、苦難を乗り越えての15年。井上京子、そしてディアナはまだまだ進化し続けます!
動画:有言実行のV7!
W.W.W.Dシングル選手権試合60分一本勝負
[王者]梅咲遥VSデビー・カイテル[挑戦者]
※第22代王者 三度目の防衛戦
[王者]○梅咲遥 (16分16秒 ブラスト) デビー・カイテル●[挑戦者]
※第22代王者・梅咲遥が三度目の防衛に成功し、ベルトを返上。
シングル王座は空位となる
ディアナ道場が“Post di Amistad”に名称変更し、ついに100回目の大会を迎えた。記念大会のメインを飾るのは、絶対センターこと梅咲遥と暴走ファイトで日本のベルトを狙うデビー・カイテルのシングル王座戦だ。梅咲は今年8月にシングル王者に返り咲き、団体を盛り上げるべくディアナ所属との防衛ロードを公言。クームーとシャンシャンを下しており、これが三度目の防衛戦となる。10.5後楽園では佐藤綾子とともにタッグ王者に君臨していたデビーが梅咲の二冠王への夢を打ち砕き、その後まさかのベルト返上!佐藤はエリザベスに、デビーはシングル王座に照準を合わせると宣言したのだ。試合に敗れ、目指していたベルトは突如空位に…そんな梅咲にとってデビーとのシングル戦はリベンジマッチともいえる。デビーにとっては、タッグを手放してでも欲しいのがシングルベルトだ。今年1月の新木場でディアナマットに現れたデビーはベルトを強奪して逃走。その後もこのベルトは自分のものと言い張ってきた。アイルランドへ帰国の日が迫り、ますます熱くなるデビー。「強奪」ではなく正式な「奪取」、そして最高のお土産を持っての帰国なるか。
デビーは相変わらず観客の帽子を投げ飛ばしながら入場し、反抗的な態度ながらも一応レフェリーチェックを受ける。そして梅咲との握手は拒否。タイトルマッチでも自身のペースを崩さないデビーに、梅咲は静かに闘志を燃やす。ゴングが鳴るとデビーがいきなりのビッグブーツで襲いかかる。梅咲はそれをかわしてドロップキックでデビーを蹴落とし、一気にトップロープへ。場外プランチャ発射…の寸前でセコンドの佐藤綾子が早くも乱入!佐藤が梅咲の動きを止め、デビーも加勢し場外乱闘勃発!観客席でド派手に梅咲を投げ飛ばし、反撃を許さずラフファイトですっかり流れを掴んだデビー。余裕の表情でリングに帰還だ。対する梅咲は大ダメージ…。デビーがコブラクラッチでギブアップを迫り、梅咲は何とかエスケープ。劣勢の梅咲を満員のファンが「遥」コールで後押し。ヒールのデビーにとって相手への声援などどこ吹く風。さらに激しい連続攻撃で梅咲を追い詰める。梅咲がロープに手を伸ばすとその腕を取って腕十字、ロープに逃げた梅咲をはりつけにしてクロスボディと、梅咲の動きの一手先を読むデビー。梅咲はネックブリーカー、ミサイルキック、低空ドロップキックで反撃する。デビーは張り手を見舞い、お前も来いとアピール。挑発に乗った梅咲はエルボー1発でデビーを吹っ飛ばしてみせる。立ち上がったデビーもエルボーで応戦するが、それを上回るエルボーを打つ梅咲!デビーは思わず「ゴメン、ゴメン…」と命乞いするが、梅咲は構わずエルボー乱れ打ち。デビーはラリアット、梅咲はドロップキックと互いに得意な打撃で勝負。梅咲はブレーンバスター、ミサイルキックと続け勢いづいたかに見えたが、デビーの腕固めで大ピンチに陥る。苦痛に歪む梅咲の顔に蹴りまで入れるデビー。梅咲がロープに近づくとさらに厳しい角度に極める。梅咲の左足がロープに届き首の皮一枚繋がったところで、デビーは顔面を蹴りまくり、さらに馬乗りエルボー。梅咲は力を振り絞り「なめんじゃねぇ!」とカウンターのキューティースペシャル。Wダウン状態となった2人…先に動き出したのはデビーだ。エルボーや逆水平チョップ、ビッグブーツと頂点獲りへの思いを乗せて打撃攻勢。梅咲もドロップキックを突き刺し、ここから反撃…と思いきや、場外から佐藤がおぼんを投げつける!佐藤が梅咲を食い止めるうちに、デビーはコーヒーをチャージする。大ブーイングの中、デビーが口に含んだコーヒーを思い切り噴射!…が、梅咲がひらりとかわし、浴びたのは佐藤!この大チャンスで梅咲がラ・マヒストラルで丸め込むが、デビーは執念のキックアウト。続くジャーマンスープレックスも肩を上げ、ブラストの構えも振りほどく。連続攻撃をしのいだデビー必殺のエスプレッソは梅咲がキックアウト。リングで大の字になった梅咲の髪を掴んで起こし、デビーはヒザを突き刺す。するとスイッチが入ったようにすぐさま立ち上がった梅咲。絶対センターとしての意地、王者としての誇り、二冠への夢…そんな魂が大爆発するブラストが今度こそ決まり、強敵デビーをマットに沈めた。
マットを3回叩く音が聞こえても、全てを出し尽くした2人は起き上がれず…。ベルトとトロフィーを受け取り、ようやく笑顔を見せた絶対センター。
マイクを持つと「デビーさん、ヒールだけどさ。 めちゃめちゃいいじゃん!デビーさんが日本に来て約1年、お客様の帽子を取り、コーヒーを吹き…めちゃくちゃ盛り上がったと思うんです。 みんな寂しいからさ、帰んないでよ」。梅咲の言葉がデビーにどれだけ伝わったかは定かではないが、戦いを通じて互いの心はきっと伝わっていたはずだ。そして梅咲は腰に巻いたベルトを外し、ロープにかける。「10月にあなたにやられたこと、忘れてないから。ずっと悔しかったんだよね。 勝って防衛しましたけど、返上したいと思います。 あなたはアイルランドに帰らないで、また挑戦したらいいんじゃない?みんなもそれを楽しみに待ってますよ」と、まさかまさかのベルト返上!その上で「皆さんとお約束します。梅咲遥は来年、必ずディアナでシングルとタッグの二冠になってみせます!」と、再び夢に向かって走り出すことをファンに約束し、デビーとベルトを残し一足先にリングをあとにした。
10.5後楽園での持ち主不在のベルト…梅咲にとって悪夢のような光景。今、それがデビーの目の前に広がっている。手が届きかけた、誰のものでもなくなったベルトをじっと見つめる。別れを告げるように、あるいは再会を誓うように、黄金のベルトをポンと叩いて、デビーも去っていった。
丸腰となった梅咲はバックステージで「怪我から復帰してシングル獲ってタッグも獲って…っていう自分が思い描いていたことができず、タッグベルト返上されるっていうあの屈辱が忘れられなくて。 今日そのいろんな気持ちを込めて戦いました。ディアナを盛り上げてくれて、面白くしてくれたのは紛れもなくデビーさん。シングルでやりあえて嬉しかったです。やり返したって言ったらちょっとあれですけど… シングルも返上したので、アイルランドに帰らずに、またデビーさんはシングルに挑戦したらいいんじゃないですか?自分も諦めたわけではなくて、またここから再スタートということで、15周年必ず二冠になってみせますので、絶対センターにご期待ください!」と、デビーへの思い、二冠への思いを素直に語った。なおSNSでは、「タッグもエリザベスも空位になるなら私も返上して、みんな同じスタートラインで好きなベルト狙ったら面白いでしょ?一瞬悩んだけどね」と、返上は団体内のタイトル戦線活性化のためであると明かしている。ディアナ旗揚げ15周年を迎える2026年は、絶対センターの粋な計らいで全員一斉にトップを目指してスタートを切ることとなりそうだ。
敗れたデビーはバックステージで大暴れ。興奮状態で「冗談でしょ!本当に!?」と日本語で声を荒げる。「マジで?本気で言ってる?ここまでやらせるつもり?……いいわ。諦める?いや覚悟を決めるの。日本を出れない、このままじゃ。今の状態で日本を離れるなんてあり得ない。だってこれ最後のチャンスじゃない。W.W.W.Dシングル王座は元々私の居場所なんだから。奪い返さないと!でもまずは色んなことを片付けないと…逃げないわ。なんなの今の気分。マジ最悪」とまくしたてた。やはり憧れていた日本のベルトへの思いは捨てきれない様子。
相容れない2人だが、同じ夢を持つ2人でもある。そんな梅咲とデビーが再び相見える日は来るのだろうか…。
動画:みなさん帽子被ってきてね / 「ブラスト」決まったっ!




