【試合結果】2025年9月3日(水)アミスタ大会~まぼろしのVol.70~

第一試合
W.W.W.Dシングル選手権試合 30分一本勝負
[王者]梅咲遥vsクームー[挑戦者]
※第22代王者 初防衛戦

「ディアナの新人から先輩まで、全員とタイトルマッチやりたいと思います。クームーから井上京子さんまで倒してやりたいと思います」──強敵・世羅りさを破り、約1年ぶりにW.W.W.Dシングルのベルトを腰に巻いた梅咲遥。王者として、絶対センターとしてディアナを盛り上げるべくぶち上げたのは、ディアナ全員とのタイトルマッチ!ディアナ所属同士のW.W.W.Dシングル王座戦は聖地・後楽園ホールで梅咲が佐藤綾子から劇的勝利した、2023年4月29日以来。自らに課した所属全員との防衛ロードの先には、もちろん井上京子やジャガー横田ら女子プロ界の重鎮が待っている。打倒・レジェンドへの戦いの第一歩を踏み出した。
新台湾プロレスからディアナへ留学中のクームーももちろん、梅咲の宣言通りディアナの一員として挑戦権を得た。クームーは7.26フューチャーサイトでの乱入で初登場。最強のプロレスを学ぶべく、佐藤率いるInvader or Innovatorに加入。自力勝利は未だ無いものの、チームメンバーに鍛えられてきた成果を発揮する絶好のチャンスとなる。来日から約1ヶ月、そしてこの日がデビュー8戦目。早くも大一番を迎えたクームーの戦いぶりにも注目だ。
INVAの先輩・デビーに倣ってレフェリーチェックを拒否するクームーだが、タイトルマッチとあって厳格な今井レフェリー。クームーは渋々チェックを受ける…。ゴングが鳴るとロックアップからリストロックの取り合い。両者静かな立ち上がりだ。やはり経験値で上回る梅咲は、ロープの反動で走るクームーの髪を掴んで動きを止め、ヘッドロックでぐいぐい絞る。振りほどいて梅咲をロープに振ったクームーが今井レフェリーの気を引いているうちに、セコンドのHimikoが梅咲を場外へ引きずり落とす。INVA加入ですっかり反則が板についたHimiko。梅咲を観客席へ軽々投げ飛ばしていく。Himikoが梅咲をリングへ戻すと、クームーがすかさずフォール。カウント2で返した梅咲は怒りのエルボー。クームーは170センチの長身から繰り出す顔面蹴りで応戦。ここでまたもHimikoか介入し、ロープ際で梅咲を羽交い締めに。そこにクームーが突撃するが、寸前でかわした梅咲がスクールボーイ。返されても力強くブレーンバスターでマットに叩きつける。クームーは何とか返し立ち上がる。すると梅咲はしっかり助走をつけて渾身のエルボーを打ち、何とこの一撃で勝負を決めてみせた。セコンド介入もものともせず、王者らしく真っ向勝負でクームーを下した。
余裕の表情の梅咲は息ひとつ切らさず「想定通りなんで。休まず試合するとこ見たいですよね?」と休む間もなく第2試合へ突入!

第二試合
W.W.W.Dシングル選手権試合 30分一本勝負
[王者]第一試合の勝者vsシャンシャン[挑戦者]

「いいですよ、シャンシャン。出てきてください」と梅咲が呼び込むと、入場曲に乗ってシャンシャンがリングイン。シャンシャンは昨年7月7日、ディアナと選手育成の業務提携を結んだ新台湾プロレスからやってきた新星。大学の長期休暇時やビッグマッチでたびたび来日し、すっかりディアナの一員としてお馴染みに。現在ディアナマットを揺るがしているユニット抗争では梅咲、そして美蘭とともに打倒INVAに燃える。帰国の日が迫る中でタイトル挑戦が決まり、勝てばベルトを持って台湾へ帰ることとなる。デビュー1年2カ月にして3度目のタイトル挑戦、大金星なるか。
「クームーから井上京子さんまで倒してやりたいと思います」と公言した梅咲は、一日2試合の過酷な戦いといえど、ここで躓いてはいられない。第一試合を圧倒的勝利で飾り、5分もたたぬうちに第二試合スタート!
シャンシャンはゴングと同時に連続ドロップキックで先制攻撃。梅咲をリング外へ蹴落としたシャンシャンは、トップロープから場外ダイブ!梅咲をリングへ投げ込み、鎌固めで絞る。序盤はシャンシャンが攻めまくる展開となったが、梅咲もボディスラムから連続の押さえ込みで反撃。シャンシャンをロープにはりつけ、背後からドロップキックを突き刺し、急角度の逆エビ固め。悲鳴を上げながらもロープを掴んだシャンシャンに、追撃のドロップキック。するとシャンシャンも、ディアナでの修行で美しく力強く進化したドロップキックで応戦。「来いよ!」と堂々受ける梅咲に次々攻めていくシャンシャン。梅咲が自身の代名詞ともいえる強烈なエルボーを打てば、シャンシャンも負けじとエルボーで鈍い音を鳴らして対抗する。それでもやはり倒れない梅咲は鮮やかにブレーンバスター。さらに梅咲の2度目の急角度逆エビ固めでシャンシャン絶叫。それでも折れないシャンシャンはド根性でロープに辿り着き、梅咲の低空ドロップキックをかわす。力を振り絞りボディスラムでフォールするも、梅咲は肩を上げる。ミサイルキック2連発、フィッシャーマンズスープレックス3連発、不意をついた連続丸め込みとシャンシャンが怒涛の猛攻。シャンシャンの成長を全て受け切った梅咲は「終わり!」とフィニッシュ宣言。梅スプラッシュを発射し、有言実行のスリーカウント。粘るシャンシャンを下し、2度目の防衛に成功だ。
梅咲はマイクで「台湾から来てくれた2人、皆さんいかがでしたか?クームーはデビューしてまだ半年も経ってないし、シャンシャンも1年ちょっと。こういうベルトに挑戦する機会とか今までなかったと思うので、こういうチャンスをモノにして、どんどん頑張っていって欲しいなと思います」とディアナの一員として戦った2人にエールを送り、「皆さんまた1日2回見たいとか言わないでくださいね…」と苦笑。梅咲遥の防衛ロードは始まったばかり。これからも厳しい戦いの続く梅咲にますますのエールをお願いします!

梅咲遥 バックステージコメント

第三試合
W.W.W.Dタッグ選手権試合 30分一本勝負
[王者組・カフェイン&クラッシュ]佐藤綾子&デビー・カイテルvs美蘭&世羅りさ[挑戦者組・ブルーオーキッド]
※第24代王者組 初防衛戦

佐藤が仕掛人となった、3大会に及ぶ次期挑戦者組決定トーメント。過酷な戦いを制し、トーナメントの頂上に辿り着いたのはブルーオーキッド。W.W.W.Dタッグへ3度目の挑戦権を手にした。相思相愛、互いを思う気持ちを武器に、三度目の正直なるか。
王者組の佐藤とデビーはタッグ結成後、確かな絆を育んできた。リングでは暴走ファイトのデビーだが、誰よりも意欲的で練習熱心。その努力を惜しまない姿勢を佐藤は尊敬しているという。初タッグから約5ヶ月と日は浅いが、個々の実力と抜群の信頼関係でベルトを奪取。初の防衛戦は9.7アミスタ…のはずだったが、美蘭が事情により欠場せざるを得なくなり、9.3アミスタを緊急開催。昨年10月に施設点検のため中止し欠番となっていたアミスタ大会vol.70が思わぬ形で実現することとなった。
ゴングが鳴ると佐藤と美蘭がいきなりのエルボー合戦。そして佐藤をロープに押し込んだ美蘭が矢のようなドロップキック。佐藤は力強い低空ドロップキックで早くも形勢逆転。Wアームスープレックスで佐藤がフォールするもカウントは2。赤コーナーからデビーが「今井!1、2、3!」と今井レフェリーにスリーカウントを主張する。佐藤が抜群のテクニックで試合の主導権を握ると、美蘭は高い身体能力を活かして素早いロープワークから大車輪。するとデビーが加勢し、ツープラトンエルボードロップ。佐藤が作った試合の流れをがっちりキープする。今度はブルーオーキッドが合体フットスタンプ。両軍それぞれ好連携を見せ、デビーと世羅のマッチアップに。デビーのクロスボディを跳ね除けた世羅がリバースカンパーナで揺さぶる。耐えきったデビーが世羅の弱点であるヒザに集中攻撃。悶え苦しむ世羅に、今度は佐藤が執拗に顔面蹴り。佐藤のミサイルキックをかわした世羅は佐藤にコンバイン。佐藤がロープを掴むと、世羅がワンツーエルボー。佐藤は顔面へキック連発。その足を捕まえた世羅がグー!勢いに乗る世羅が観客の手拍子に押されコーナーへ…。世羅は膝を負傷しながらも欠場はせず、Wニーを封印しており、美蘭が身を挺してWニー投下を阻止。美蘭の説得で落ち着きを取り戻した世羅に、デビーが静かに近寄りコーヒーミスト噴射!この隙に佐藤がスクールボーイ!2で返した世羅だがコーヒーを浴びて視界を失ってしまい(?)、美蘭の「世羅さん!右!」の指示通りに肘を振り抜くと佐藤にエルボーがクリーンヒット!美蘭が連続ドロップキックやダイビングクロスボディ、619で追撃。急遽の日程変更でも応援に駆けつけたファンのためにも、そして何より痛みをこらえてリングに立ち続ける最愛のパートナーのためにも、美蘭が大奮闘。だがデビーが美蘭をエプロンで捕まえ、佐藤がフィッシャーマンズスープレックスや破壊力抜群のミサイルキック。さらにAyako’s EXで絞る。世羅がカットすると、佐藤からデビーにチェンジ。素早くトップロープに上っていく美蘭を強引に落としたデビーだったが、美蘭のクリストの餌食に。美蘭が懸命に絞り、世羅もしっかり佐藤を押さえるが、デビーは美蘭をコーナーに叩きつけて脱出。おまけに串刺しビッグブーツもお見舞いする。しかしロープ際で世羅がデビーを捕獲し、ブルーオーキッドの合体技・瓦割り!美蘭がライオンサルトでフォールするが佐藤がカット。まさに阿吽の呼吸の王者組だったが、ここで暗雲…佐藤のおぼんがデビーに誤爆してしまう。もちろん美蘭はこの機を逃さずウラカン・ラナ。このフォールをデビーが切り返し、美蘭がまた切り返し…と丸め込みの応酬となるが勝負はまだ決まらない。デビーが大ピンチを切り抜け、佐藤がジャンピングニーで今度こそ好アシスト。佐藤が世羅を封じる中、デビーがエスプレッソで粘る美蘭をマットに沈めた。
輝くベルトを腰に巻いたカフェイン&クラッシュ。セコンドについていたINVAのHimikoとクームーもリングに上がり、喜びを分かち合った。
佐藤は「慕われる先輩、応える後輩、美しかったですよね。美蘭は14日、 板橋でクリスタル挑戦決まってますけど、しっかり頑張って。世羅さんも引退まで駆け抜けてください」とブルーオーキッドにエール。戦い終わればノーサイド。そんな王者の姿に万雷の拍手が送られた。
一方デビーは「世羅さん、足どうしたの? 立つのもやっとかな?かわいそうに。そして美蘭ちゃんも、結局なーんにもできなかったね。所詮その程度だ。で、ディアナのマネジメントに聞く。次は誰?誰がこの私たちに潰されたいの? 誰がこのリングで恥をかきたいの?最後に教えてあげる。たった一言よ。ガンバッテ向かってきなさい」と熱く激しくまくし立てていた…。
バックステージでは「トーナメント勝ち上がってきたブルーオーキッドは、強いのはもちろん、信頼を感じるチームですね。私たちは誰の挑戦でも受けるので、これからも勝ち続けて、INVAとしてもしっかり結果を残したいと思います」と、カフェイン&クラッシュとしても、INVAとしても、さらなる結果を追い求めていくことを改めて語った佐藤。そしてデビーは「INVAはあらゆる壁をぶち壊す… そしてディアナを粉々に叩き潰す。アンタらのためでも観客のためでもない。この団体を私達の色に染め直すんだ」とこれからも大暴れを予告!アイルランド産の熱すぎるコーヒーはまだまだ冷めそうにない。

カフェイン&クラッシュ バックステージコメント

【試合結果】2025年8月31日(日)京都大会

【観衆】187名

【会場】ヒューリックホール京都
〒604-8023 京都府京都市中京区備前島町310-2

第1試合
タッグマッチ20分一本勝負
羽多乃ナナミ&香藤満月vs Himiko& デビー・カイテル

佐藤綾子率いる”Invader or Innovator”からデビーとHimikoがオープニングマッチに登場。そのINVAに対抗心を燃やすナナミと香藤が対角だ。第1試合からユニット抗争の今後を占う重要なカードに。デビーは相変わらずレフェリーチェックを拒否。そしてなぜかデビーが今井レフェリーを厳重にチェックし「OK!」。「何がOKじゃ!」と激しく突っ込む香藤だったが、デビーがノーチェックのまま試合が始まってしまう。先発したナナミに満員のファンから「ナナミ」コール。Himikoファンも負けじと「Himiko、いけー!」と声援を送る。序盤からエルボーの打ち合いとなり、ナナミがリードしていく。するとHimikoはキャメルクラッチで絞り、ナナミの顔面をマットに叩きつける。ナナミはタックルでHimikoをなぎ倒し、Himikoを赤コーナーに連行して香藤にチェンジ。しかしデビーが加勢し、INVAで香藤を袋叩きに。さらにHimikoの関節技で香藤は大絶叫。なんとかエスケープし、香藤1人でINVAに立ち向かっていくが、Himikoは腕から剥がしたテーピングで首締め。デビーもレフェリーの目を盗んで香藤を引っ掻き、INVAが反則三昧!怒りのナナミが飛び出してカットし、2人がかりでデビーを攻撃。香藤とナナミが次々とボディアタックを浴びせ、さらにおんぶプレスに香藤の単独プレスでデビーをぺちゃんこに。試合の流れを奪われたINVAは、Himikoがナナミの足を引いて場外乱闘勃発。デビーがナナミを客席に放り投げ、大ダメージを負わせる。それでもスリーカウントを許さないナナミ。イラつくデビーは今井レフェリーの胸ぐらを掴んでブチギレ…。Himikoがトップロープへ上ると、香藤がデッドリードライブで投げ落とし、ナナミのチャンスを演出。ナナミのデスバレードライバーからのフォールはデビーがカット。さらにデビーがカウンターのラリアットやブレーンバスターで好アシスト。ここでHimikoがWアーム卑弥バスターでフォール。香藤がカウント2でカット。タックルでデビーを吹っ飛ばし、ボディスラムでHimikoを設置し、ナナミの勝利をお膳立て。ナナミがダイビングボディプレスを発射し、トドメはノーザンライトスープレックス。鮮やかなブリッジでがっちりスリーカウントだ。

第2試合
シングルマッチ15分一本勝負
クームーvs沙恵

クームーが地方興行へ初登場!やりたいことのためなら強引な手も躊躇なく使うINVAの先輩方から学んだプロレスで、名古屋の性悪女・沙恵に挑む。京都でも相変わらず、デビーに倣ってレフェリーチェックを断固拒否するクームー。しかし試合が始まればやはり沙恵のペースだ。沙恵は両腕を広げ堂々とクームーのエルボーを受けきり、反則攻撃や顔面蹴り。クームーはフェイスクラッシャーや逆エビ固めで反撃。クームーが長身を活かしてビッグブーツを浴びせれば、同じ技の使い手である沙恵にも火が着き、お返しのビッグブーツ。沙恵の2発目のビッグブーツを受け止めブレーンバスターでぶん投げ、丸め込みの連発で果敢に攻めるクームーだったが、沙恵がタックルやラリアットと打撃攻勢。トドメのビッグブーツでスリーカウントを奪った。自身の試合を終えたばかりにも関わらず献身的にセコンドを務めたデビーがクームーを担いで引き上げていった。

第3試合
タッグマッチ20分一本勝負
井上京子&ブランキー真帆vsジャガー横田&佐藤綾子

デビー、Himiko、クームー、シルエタとともに“Invader or Innovator”を結成した佐藤。「チームとしての強さはCRYSISで学んだ」と恩師・ジャガーとCRYSISの一員として久々の共闘。その対角では井上京子と3度目のディアナ参戦・ブランキー真帆がタッグを初結成だ。
ゴングが鳴るといきなりの場外乱闘!目の前で大暴れする大ベテランに、ファンは大興奮。リングに戻るとCRYSISがブランキーに的を絞り、反則上等のラフファイト。やりたい放題のCRYSISに防戦一方のブランキー。得意のハイキックで反撃に出るが、受け止めた佐藤がアンクルホールドに切り返す。ブランキーがエルボーを連発すれば佐藤は「もっと来い!」と堂々受け切る。ようやくローンバトルを脱出したブランキー。京子にチェンジする。京子は得意の雪崩式ブレーンバスターを披露するが、ジャガーにカットされカウントは2。佐藤が負けじと111キロの巨体をジャーマンでぶん投げ、CRYSISの連携攻撃を仕掛けるが、京子がラリアットで迎撃。京子のナイアガラをジャガーがウラカンラナに切り返すも、2で肩を上げた京子は今度こそナイアガラドライバー!これで決まったかと思いきや、百戦錬磨のジャガーがしぶとく返す。ブランキーもジャガーにキックで立ち向かっていくが、CRYSISのツープラトンブレーンバスターの餌食に。そして終盤、ジャガーのパイプ椅子に佐藤のおぼん、凶器攻撃が炸裂。極悪ファイトで京子をリング外へ排除し、トドメはジャガーの浴びせ蹴り。まだまだ余裕の表情でブランキーを仕留めた。

第4試合
6人タッグマッチ30分一本勝負
美蘭&シャンシャン&世羅りさvs 尾﨑妹加&本間多恵&網倉理奈

セミファイナルはブルーオーキッドにシャンシャンが加わった華やかなトリオに、SPiCEAPに網倉理奈の元アクトレスガールズトリオが激突。本間は今年10月、世羅は来年1月に引退試合を控え、シャンシャンも帰国が迫る中、今しか見られない激レアカードが実現した。
まずはシャンシャンと本間がそれぞれ先発。網倉が今井レフェリーの気を引いている間にSPiCEAPが連携攻撃。シャンシャンを青コーナーに連行し、本間、尾﨑、網倉が次々といたぶる。ローンバトルを強いられたシャンシャンだが、ミサイルキック発射で脱出。今度はブルーオーキッドがツープラトンブレーンバスターで網倉をぶん投げる。網倉が力一杯の逆水平チョップを打てば世羅も力強いエルボーで反撃。網倉は一発セントーンを落とすと本間にチェンジ。本間が得意のサブミッションで世羅を捕獲すると、尾﨑が美蘭をアルゼンチンバックブリーカーで、網倉がシャンシャンをカナディアンバックブリーカーでそれぞれ動きを止めてカット阻止。世羅が自力でエスケープすると美蘭が619を浴びせるが、本間がまたもワキ固めで捕まえる。シャンシャンがドロップキックで飛び出してカット。本間からタッチを受けた尾﨑に美蘭はクリスト。元ウェイトリフティング三冠王の怪力を発揮し、美蘭に絞られながらもなんとかエスケープ。とはいえチャンスを作った美蘭がダイビングボディアタック。しかし尾﨑がこれを受け止めて投げ捨てる。美蘭は尾﨑のパワーにスピードで対抗しウラカンラナ。尾﨑が肩を上げ、美蘭からシャンシャンにチェンジ。シャンシャンと尾﨑が気迫のエルボー合戦。やはり力で上回る尾﨑に対し、美蘭とのWドロップキックを突き刺すシャンシャン。しかし網倉のパワースラムにSPiCEAP合体619を食らってしまう。ブルーオーキッドが瓦割りでナイスアシスト。シャンシャンはフィッシャーマンズスープレックスで尾﨑を投げてみせる。さらにトルネードDDTでフォールするが、尾﨑が肩を上げる。尾﨑の剛腕唸るラリアットは味方のカットに救われたシャンシャンだったが、続くダイビングセントーンで万事休す。地元のファンの前で京都出身・尾﨑妹加の勝ち名乗りだ。

メインイベント
タッグマッチ30分一本勝負
梅咲遥&ウナギ・サヤカvs笹村あやめ&櫻井裕子

メインイベントはラストちょぶき!「組むより対角がいい」とYouTubeで”ちょぶき”の最後を宣言した。ちょちょたんこと梅咲と傾奇者ことウナギは2019年デビューの同期。キャリア6年、これからのさらなる飛躍のためにも発展的タッグ解消を迎えた2人の戦いに注目が集まる一戦だ。
まずは笹村とウナギが先発し、グラウンドの攻防で笹村がリードしていく。ウナギは不意打ちで笹村を捕まえ、皆さんおまちかねの(?)ゴムパッチン。しかし笹村がさっさとゴムを離してしまい、ウナギにダメージ…。笹村には「早い」「もっと溜めて」とクレーム続出。もう一回コールに押され、しぶしぶ2度目のゴムパッチンに付き合う笹村。だが、「3、2…」とカウントダウンの途中でまたもゴムを離してしまう。2発のゴムパッチン被弾でダメージを受けたウナギだが、梅咲は諦めていなかった!今度は櫻井をターゲットに「成功させてください!」。三度目の正直なるか…と思いきや、櫻井もあっさりゴムを離してウナギが三度目の被弾!「恥かかせやがって…」と怒りのウナギは正攻法で反撃だ。梅咲と笹村の注目のマッチアップは、やはりエルボーの打ち合いに。お互いに全力で打ち全力で受け、観客を唸らせる。梅咲のエルボー速射砲に笹村は張り手で応戦。梅咲がカウンターのキューティースペシャルを決めれば、笹村も鮮やかにブロックバスター。ド迫力の攻防から、笹村は櫻井にチェンジ。櫻井がドラゴンスリーパーで梅咲を捕まえるが、梅咲がロープに足を伸ばす。櫻井のビッグブーツをかわして低空ドロップキック。櫻井が笹村との連続攻撃でフォールするとウナギがカットに飛び出してピンチを救う。ウナギが笹村を場外で抑えつつもロープ越しのスタナーで梅咲をしっかりアシスト。しかし櫻井がしぶとく粘り、笹村もウナギを振り切ってカット。梅咲が梅スプラッシュを発射すると櫻井は自力で肩を上げる。ならばと梅咲は奥の手・ブラストで勝負を決めた。そしてまさかの勝利者賞として高級黒毛和牛20人前(!)をゲット。「チームとして勝ったのはちょぶきだけど、勝ったのは遥だよ」と20人前を梅咲が総取り…?高級肉の行方はともかく、「2回か3回かしか組んだことない」と前置きしつつちょぶきの解散をファンの前で報告。「これからはウナギ・サヤカと梅咲遥の各々の応援をお願いします」と笑顔でちょぶきの最後を飾った。

【試合結果】2025年8月16日(土)アミスタ大会vol.94

第1試合 W.W.W.Dタッグ王座次期挑戦者決定トーナメント準決勝
[ブルーオーキッド]美蘭&世羅りさvs梅咲遥&高瀬みゆき[ルミナス]

1回戦は高瀬がルミナス用コスチュームを忘れてしまったことで空中分解寸前になりながらも、SPiCEAPを相手にドローに持ち込んだ。トーナメントの規定により、2人のキャリア合計が短いルミナスが勝ち上がることに。そして準決勝の高瀬のコスチュームは正しくルミナス仕様!これで万全…かと思いきや、思わぬ落とし穴が待ち受けていた。
ゴングを待たずに息ぴったりのWドロップキックで奇襲するルミナス。梅咲が美蘭をリングに引きずり込み、エルボーからの押さえ込みでいきなりのフルスロットル!これを返されても低空ドロップキックを突き刺し、美しくブレーンバスター。高瀬が世羅の動きを巧みに封じる中で美蘭はハイキックで反撃するが、ルミナスの合体スパインバスターからジャックナイフ、ミサイルキックと梅咲が矢継ぎ早に攻めていく。ルミナスが2人で突撃すると世羅が高瀬を羅紗鋏で排除し、リング上は美蘭と梅咲の一騎打ち。美蘭がカサドーラ、梅咲がそれを切り返し、さらにそれを美蘭が切り返し…と丸め込みの応酬に。このタイミングで世羅が梅咲を強引に倒して好アシスト!トーナメント仕掛人・佐藤綾子から追加ルールとして発表された「Wフォール可」をフル活用し、美蘭のフォールを世羅が上から押さえ込む。梅咲のピンチに高瀬が慌ててカットに飛び込むが僅かに間に合わず、まさかの3分半のスピード決着となった。ルミナスの2人は今井レフェリーに詰め寄るが、もちろん判定は覆らず…。ブルーオーキッドは余力を残して決勝進出だ。

第2試合 W.W.W.Dタッグ王座次期挑戦者決定トーナメント準決勝
柊くるみ&櫻井裕子vs羽多乃ナナミ&網倉理奈[にじゅうまる]

もう一つの準決勝は、佐藤綾子からの推薦でエントリーしていた柊と櫻井の急造タッグに、前王者で優勝候補のにじゅうまるだ。
まずは力自慢の柊がナナミをロープに押し込む。ナナミもタックルやエルボーで応戦し、網倉とのWタックルで柊に突進!すると櫻井も加わり、いきなり4人で大激突。ナナミに自らタッチした網倉だったが、柊のフットスタンプ乱発で会場中に響き渡る大絶叫。網倉はマシンガンチョップで反撃していくが、やはり打たれ強い柊は倒れない。網倉からタッチを受けたナナミは果敢にタックルやボディアタックでぶつかり、素早くバックを取ってスリーパーホールド。櫻井がカットで救出し、柊が破壊力抜群のミサイルキックでナナミを吹っ飛ばす。柊から櫻井にチェンジし、気迫のエルボー合戦。ナナミは網倉の「ナナミ!負けんな!」の声に奮起。変則ロープワークからタックルで櫻井を倒してみせる。櫻井はドラゴンスリーパーでナナミを絞っていくが、ナナミの足がロープに届きブレイク。網倉との連携も決まり、ノーザンライトスープレックスで豪快にブリッジ。カウント2に終わるとにじゅうまるのトレイン攻撃に合体わー!プレスで櫻井に集中砲火。柊のカットに救われた櫻井はビッグブーツで網倉の顔面を蹴りまくる。櫻井がサイドスープレックス、網倉がブレーンバスターと、情念ほとばしる同期同門対決で試合時間は残り5分に。網倉の突進を横から食い止めた柊がキャノンボール。柊の怪力にはにじゅうまるWタックルで対抗。にじゅうまるが終盤にツープラトン攻撃連発でこれまで培ってきたタッグ力を発揮。しかししぶとく粘る櫻井。何度も立ち上がる櫻井を網倉がWあーみんバスターでマットに叩きつけ、12分40秒の熱戦に終止符を打った。急造タッグに苦戦を強いられ、スタミナを消耗したにじゅうまる。準決勝をスピード決着で突破したブルーオーキッドの待つ最後の戦いへ駒を進めた。

第3試合 11人ランブル 時間無制限
井上京子、佐藤綾子、デビー・カイテル、ダーク・シルエタ、Himiko、香藤満月、シャンシャン、クームー、米山香織、夏実もち、尾﨑妹加

トーナメントの合間に行われた豪華絢爛11人バトル。Invader or Innovatorの佐藤、デビー、Himiko、クームー、シルエタは夏実も仲間に引き入れる。京子、香藤、シャンシャン、米山、尾﨑との6vs5の様相に…。まずはクームーとシャンシャンが押し合いになると残りの9人もそれぞれ加勢。京子が後ろから押すとINVAは一気にコーナーに追い込まれる。そこに香藤が先陣を切り次々とトレイン攻撃。INVAももちろんお返し。クームーが長身を活かしたビッグブーツで蹴りまくるが、シャンシャンが飛び付いて丸め込む。これでクームーが1人目の退場。佐藤のおぼんを拾った夏実が凶器攻撃で大暴れすると、「もちさんは悪い人じゃない。あんなユニットに入っちゃダメです!」と香藤が説得。しかし佐藤が投げたおぼんが香藤に直撃。香藤にトドメを刺しにかかる夏実を尾﨑が担ぎ上げる。オーバーザトップロープで脱落の危機に陥った夏実は、エプロンで尾﨑のラリアットを受けてもしぶとく生き残ったが、命からがらリングに戻ると京子がラリアット!この一撃で夏実は退場に…。続いて京子とシルエタの一対一。激レアなマッチアップに尾﨑も加わり、シルエタが美しくロメロスペシャル。さらにINVAのHimikoとの連携も決まるが、尾﨑のダイビングセントーンでHimikoが、香藤のダイビングボディプレスでシルエタが退場に。シャンシャンがトルネードDDT乱発で香藤、佐藤、デビーを次々とダウンさせるも、京子には通用せず。なぜか大ブーイングを浴びてしまう京子。バトルのお約束?の首4の字数珠繋ぎは唯一横から見ていた京子が一番端のシャンシャンを捕まえ、ひっくり返して逆エビ固め。シャンシャンはこれでギブアップ。タッグ王者組の佐藤とデビーを並べて設置した香藤が尾﨑と米山をおんぶしてプレス。さらに香藤の単独ボディプレスと尾﨑のセントーンを浴びせていくが、尾﨑は「狙うのは…井上京子ー!」と京子に牙を剥く!京子と尾﨑がタックルで激突し、そこに香藤も突進!白熱のぶつかり合いになるが、尾﨑が隙を見て香藤にタックル。佐藤とデビーが香藤を押さえて香藤退場。「やったー!」と喜んでいる尾﨑の背後から米山が丸め込み、米山と京子の押さえ込みで尾﨑も退場。ここまで目立った活躍はなく、抜群の危機回避能力で生き残ってきた米山に京子は「あんた、なんにもしてないじゃん…」と呆れ顔。米山は意に介さず「京子さん!ここは2人で力を合わせてあいつらやっちゃいましょうよ!」。8.10エリザベス戦では米山に翻弄されまくった京子は「絶対だな?絶対だな?やるよ?信じるぞ?」と入念な意思確認。それでもやはり裏切る米山!キレた京子が米山に襲いかかると、佐藤がおぼんで殴打!この間にデビーが素早くトップロープへ。米山が「京子さんの、雪崩のブレーンバスターが見たいでーす!」とおだてると、京子もトップロープへ。そしてやはり裏切る米山!!米山と佐藤とデビーが協力し、京子を場外へ落とすことに成功。まさかの京子脱落でリングに残るのはタッグ王者の2人に曲者・米山。一旦米山を排除した佐藤は、普段は対戦することのないデビーとの対決でヒートアップ。信頼し合う仲間だからこその熱い攻防…に絶妙なタイミングで割って入る米山!!!デビーがビッグブーツで佐藤をフォールすると飛び込んでカットする。デビーの怒りの猛突進を「誰か助けて…」と怯えながらも巧みにかわし、デビーがトップロープを越えて転落!これでデビーも退場し、残るはいよいよ2人に。佐藤が米山のバックを取ると、リング外からデビーが米山めがけて珈琲毒霧!佐藤がジャパニーズレッグロールクラッチで米山を仕留め、11人バトルを制した。お祭りバトルの中でもタッグ王者としての絆を見せつけたカフェイン&クラッシュ。トーナメント優勝チーム迎撃準備は万端だ!

第4試合W.W.W.Dタッグ王座次期挑戦者決定トーナメント決勝
[第1試合の勝者組]vs[第2試合の勝者組]

結成から網倉の長期欠場を経て、互いを高め合いながら成長を遂げたにじゅうまる。かつては「にじゅうまるはまだまだです」と評された2人が今やトーナメント優勝候補に。ベルトへの思い、そして打倒カフェイン&クラッシュの強い思いで決勝のリングへ向かう。
ブルーオーキッドはかねてタッグベルト奪取という目標を何度も口にしてきた。美蘭は「高校生でクリスタルとタッグの二冠」を目指すとも。引退を控え負傷を抱えた世羅のためにもますます野望に燃える美蘭。ルミナス撃破の大金星で勢いに乗り、有言実行なるか。
先制攻撃を仕掛けるのはにじゅうまる。準決勝の疲れを感じさせないファイトで序盤の流れを掴む。にじゅうまるに捕まりローンバトルを強いられる美蘭。ハイキックでナナミの側頭部を撃ち抜き、ウラカン・ラナでフォール。カウントは2に終わるが、これでようやく世羅にチェンジ。ナナミは代わりばなの世羅をスリーパーで捕獲。リング中央でがっちり胴締めも加えていくが世羅がエスケープ。にじゅうまるは攻め手を緩めずトレイン攻撃。しかしナナミのダイビングボディプレスは自爆に。この機に世羅が力一杯のエルボー。ナナミも互角か、あるいはそれ以上のエルボーを打ち、裏投げで世羅をマットに叩きつける。網倉がミサイルキックにキャノンボールで世羅をダウンさせ、ナナミがトップロープへ。世羅のピンチに美蘭が飛び出し、コーナー上のナナミに長い足から繰り出すハイキックをお見舞い。ふらふらと落下するナナミをロープに引っ掛け、瓦割りに美蘭のダイビングクロスボディ、世羅の羅紗鋏と続けていくが、網倉がカットしカウントは2。世羅の渾身のブレーンバスターは自力でキックアウトしたナナミが丸め込み攻勢。セブンスリーホールドでフォールも美蘭のカットが間に合う。世羅も花夢の山でフォールするが、ナナミはまたも自力で肩を上げる。ナナミがこの日2試合目とは思えぬ驚異の粘りを見せ、観客席の盛り上がりも最高潮に。そのナナミを担ぎ上げた世羅がトドメの羅紗鋏。しぶといナナミもついに力尽き、熱戦にピリオド。過酷なトーナメントの頂上に辿り着いたのはブルーオーキッドだ。
マイクを持った世羅が興奮気味に「ブルーオーキッド、優勝したぞ!SPiCEAPでもない、ルミナスでもない、その他大勢のチームでもない。 にじゅうまるでもない。このブルーオーキッドが、トーナメント優勝しちゃったもんね〜。 ということで、チャンピオン出てこいよ!」と現タッグ王者組の佐藤綾子とデビー・カイテルを呼び込む。「お前たちが考えたトーナメントで優勝してやったよ。もちろん挑戦させてくれるんですよね?」と改めて王者の意志を確認。佐藤は「もちろん。美蘭はクリスタルの挑戦権も、タッグベルトの挑戦権も得て、実りの秋になるように頑張ってください。世羅さんとも引退前にベルトかけて試合できるのはおそらく最後だと思うんで楽しみにしてます」。冷静な佐藤に対し、はやる気持ちを抑えられない世羅は「おそらく最後なんて言うなよ。ブルーオーキッドがそのベルト獲ったらいくらでも挑戦させてあげますから。 引退まであと5ヶ月、楽しみにしててくださいよ。ところでいつやるの?いつやるの?」。気になるタッグ王座戦の日時はまさかの「調整中」…。「おい!すぐやりてーだろこういうのは!」とツッコむ世羅。「ディアナのスケジュールほとんど空けてあるから、いつだってやってやる。いつタイトルマッチが来てもいいようにベルトをピッカピカに磨いとけよ。以上」 の言葉で大会を締め括った。
世羅と美蘭はタッグベルト挑戦が三度目となる。ブルーオーキッドが三度目の正直で戴冠か、カフェイン&クラッシュが野望を打ち砕くのか…激戦必至の好カードが決定!日時は未定!発表をお楽しみに。

ブルーオーキッド バックステージコメント

【試合結果】2025年8月15日(金)フューチャーサイトvol.37

第1試合 シングルマッチ15分一本勝負
美蘭 vs クームー

クームーが来日後初のシングルマッチに臨む。「最強の先輩達からプロレスを学びたい」とInvader or Innovatorへ加入したクームーは、レフェリーチェックを拒否!どうやらデビーから学んだらしい…。クームーがお気に入りの今井レフェリーは「大丈夫だな。OK」とあっさりノーチェック。対角の美蘭が「おい!ちゃんとチェックしろよおじさん!」、セコンドの梅咲も「キモッ!」と暴言。とにもかくにも試合開始。クームーはINVAで学んだレフェリーの目を盗む反則攻撃。珍しく怒りをあらわにする美蘭がヘアホイップや串刺しドロップキックで反撃。エルボーの打ち合いになると、先輩の美蘭に引けを取らないクームー。長い足から放つビッグブーツの乱発で美蘭を追い詰めていく。対する美蘭はスピードの乗った619。だが続くダイビングクロスボディはかわされ自爆に終わる。クームーの丸め込み攻勢を返しきった美蘭は、ビッグブーツを屈んでかわしMロールクラッチでスリーカウント。敗れたクームーは試合後も悪態をついていた…。

第2試合 タッグマッチ20分一本勝負
羽多乃ナナミ&神姫楽ミサ vs デビー・カイテル&Himiko[INVA]

デビーとHimikoのInvader or Innovatorに、ナナミと神姫楽のぱぱぱ令和パーティーが激突!ぱぱぱの2人が仲良くリング上でポーズを決めれば、INVAが背後から襲撃。ゴングが鳴ると神姫楽へ反則上等の集中砲火だ。神姫楽がドロップキックで反撃してナナミにチェンジ。ナナミは力強いボディスラムや串刺しボディアタック。デビーはラリアットやビッグブーツで応戦しHimikoにチェンジ。Himikoは得意のリバースインディアンデスロックで足攻め。INVA加入で悪に染まりつつあるHimikoに闘志を燃やすナナミは、いつも以上の力を込めてエルボー。Himikoのギロチンをかわして胴締めスリーパーで捕獲。さらに胴締めドラゴンスリーパーに移行するがデビーがカットする。ナナミは追撃のボディアタック。赤コーナーから神姫楽が「ナナミさん、行きます!」とチェンジ要求。タッチを受けた神姫楽は雄叫び。アイドルらしからぬ猪突猛進タックルや鈍い音を鳴らすエルボーでパワフルファイト。Himikoのブルドッギングヘッドロックをすりぬけ「しゅっ!しゅっ!」と己を鼓舞するイノシシムーブから対角コーナーのHimikoへ猛ダッシュ。しかしこれをかわしたHimikoが今度こそのブルドッギングヘッドロック、そして剥がしたテーピングを使って首締め。レフェリーが気付くとしらばっくれ、デビーにタッチ。デビーがアイドルレスラーの神姫楽を小馬鹿にしながらヘアホイップ。神姫楽が怒りのタックルでデビーをなぎ倒し、ナナミとともにイノシシムーブからWタックル。さらにトレイン攻撃とぱぱぱコンビが畳み掛ける。神姫楽が右のラリアットでフォールするがデビーが自力キックアウト。神姫楽のダイビングセントーンはデビーがかわして自爆に。そこにHimikoがダイビングギロチン、デビーがニーアタックとINVAもチーム力を発揮。デビーのエスプレッソをショルダースルーに切り返した神姫楽がミサトンクラブ。Himikoがカットに入るが神姫楽が排除し、ナナミのデスバレードライバー、神姫楽のダイビングセントーンが次々とデビーを襲う!それでもしぶといタッグ王者のデビー。オーバーヘッドキックで神姫楽の動きを止め、Himikoのバックドロップにエスプレッソを続け、勝利をもぎ取った。

第3試合 シングルマッチ15分一本勝負
梅咲遥vs小橋マリカ

アイドルとギャルの対決がフューチャーサイトで実現。ギャル好きで知られる(?)の今井レフェリーは口元が緩みっぱなし…。梅咲は「ちゃんとやれよ。ちゃんとやらなかったら、○るからな」とレフェリーに釘を刺す。
ゴングが鳴ると小橋が「かわいい~。もしかしてアイドルとか経験されてる的な感じ?私ギャルって言われるけどかわいいってあんまり言われなくてぇ…誰もがかわいいって言ってくれる王道アイドルポーズをちょちょたんから教わりたいと思ってぇ」と梅咲にアイドル講座を持ちかける。この誘いに乗ってしまったちょちょたん。ポーズを決めている間に小橋がスクールボーイ!カウント2で返した梅咲は「え、今ちゃんと見てました?!アイドルポーズが見たいなら、この会場にアイドルは遥だけじゃないんですよ」とアミスタにいるアイドルをリングに呼び込む。53歳のHimikoが颯爽と現れると今井レフェリーが「頭打ったのか」と冷たく言い放って追い払う…。アミスタにいるアイドルとは、第2試合に出場していた神姫楽ミサと、梅咲とともにアイドルユニット・シロツメクサに所属するリングアナウンサーの實石亜也子。小橋は3人のアイドルポーズを見学しながら「かわいい~」と拍手。しかしやはり後ろからスクールボーイ!カウント2で返した梅咲は、小橋とようやくプロレスで真向勝負!…のはずが、小橋にロープワーク6往復を強いられてしまい、水を飲んでいる間に小橋がリングから姿を消す。「おい!小橋マリカ!」と梅咲が消えた小橋を探し回っていると、場外から小橋が梅咲を引きずり落とす。場外乱闘が勃発すると、梅咲が久々の「アミスタ号」で小橋を翻弄してリングに帰還。リングでドロップキックを突き刺し、力一杯のエルボー。「ギャルの根性見せてみろや!」とアイドルが声を荒げるとギャルはギャルピースでサミング。2度目のサミングを狙う小橋のピースを踏み潰した梅咲が低空ドロップキックを突き刺すが、トップロープへ上がると小橋がデッドリードライブ。小橋が得意のフロントネックロックで梅咲を捕獲。ロープに伸びる梅咲の腕もクラッチした小橋がギブアップ寸前まで追い込むも、セコンドの神姫楽の声に導かれ梅咲が足をロープにかける。梅咲はキューティースペシャルで反撃。梅スプラッシュのフォールを切り返した小橋、そして梅咲はこれを切り抜けジャックナイフ。小橋がそれを切り返し、梅咲がまた切り返し…と丸め込みの応酬に。梅咲がバックスライドで小橋を転がし、流れるようにラ・マヒストラルを続けてスリーカウント。梅咲がアイドル根性でギャル根性を上回ってみせた。

メインイベントW.W.W.Dクリスタル選手権試合
[王者]香藤満月vsシャンシャン[挑戦者]
※第3代王者初防衛戦

炎華とのタイトルマッチは、試合途中のレフェリーストップにより不完全燃焼。やりきれない思いのままクリスタルティアラを手にした香藤満月。普段から仲が良く、ともにタッグ王座次期挑戦者組決定トーナメントにエントリーしていたシャンシャンが挑戦者に決定し戸惑う香藤だったが、炎華ともう一度戦うためには負けられない。シャンシャンはクリスタル挑戦は2度目。新台湾プロレスに所属しながら、大学の長期休暇時にはディアナマットで汗を流す留学生だ。明るく真面目な性格ですぐにディアナに打ち解け、レスラーとしてもめきめきと成長。「私はディアナの未来だと自信を持って言いたい」と意気込んだ。
ゴングが鳴り、先制したのはシャンシャン。ヘッドロックでぐいぐい絞っていく。すると香藤が早くも体格を活かした逆エビ固めで逆襲。ロープをやっと掴んだシャンシャンはボディプレスをかわして低空ドロップキック。しかしクロスボディを受けとめられてしまい、ボディプレスを浴びる。カサドーラも持ちこたえられたが、これはスタナーに切り返したシャンシャン。力で敵わないとみるや丸め込み攻勢に出る。香藤はそれをことごとく力でねじ伏せていき、カナディアンバックブリーカーで揺さぶる。ギブアップしないシャンシャンをコーナーに追い込み、バックエルボーにボディアタック、ドロップキックをお見舞い。シャンシャンも負けじとミサイルキックを発射。香藤もセカンドロープからダイビングボディプレスを発射するが、かわしたシャンシャンがダイビングクロスボディ。続いてエルボーの打ち合いとなるが、シャンシャンは香藤の重い一撃を受けて胸を押さえうずくまる。それでも気迫でエルボーを連発するシャンシャン。力で圧倒する香藤にランニングネックブリーカー、再びのダイビングクロスボディと連続攻撃でフォールしていくがカウントは2。香藤もクロスボディやセントーンで97キロをシャンシャンに浴びせ、今度こそのダイビングボディプレス。ぺちゃんこになったシャンシャンだが、根性で肩を上げる。すると香藤はシャンシャンをカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げ、足もクラッチしてリビルト・カナディアンバックブリーカー。耐えるシャンシャンのド根性を香藤のパワーが上回り、ギブアップを奪い初防衛に成功!
“戴冠”時にはサイズが合わなかったクリスタルティアラも、どうやら香藤サイズに調整された模様。守り抜いたティアラをしっかりと戴冠し、王者らしい姿で笑顔を見せた。炎華との完全燃焼・完全決着に向けて一歩前進だ。
マイクを持った香藤は、約束をしている人がいると明かす。その約束の人・美蘭がリングに現れ「初防衛おめでとうございます。次、挑戦させてください。私は初代王者決定トーナメントで決勝まで行ったけどチャンピオンになれなかった。その悔しさは今でも忘れてない。ディアナの未来として私がクリスタルを獲らなきゃいけないって思います」と、挑戦表明!美蘭は初代王者決定トーナメントは決勝でナナミに敗れ、第2回トーナメントでは無念のレフェリーストップで敗退。「高校生でクリスタルとタッグの二冠」と野望を語っている美蘭。三度目の正直でティアラ奪取なるか。香藤は約束通り快諾。「もちろんです!でも、27歳だってディアナの未来だぞー!」と、香藤もディアナの未来を背負う一人として戦う覚悟だ。タイトルマッチは9.14美蘭凱旋・板橋大会のメインで行うこととなった。
しかしここでまたも事件が発生。なんと佐藤綾子らINVAが乱入し、香藤、美蘭、シャンシャンを襲撃!梅咲やナナミも慌ててリングに上がる。INVAの暴挙に業を煮やした梅咲は「佐藤さんは考えがある、やりたいことがあるって最近チームを結成したみたいですけど。私にだって考えがあるんですよ。私はディアナのシングルチャンピオン。ディアナの王道を作り上げる」と、対抗チーム発足を宣言。「美蘭、シャンシャン。一緒に頑張っていかない?こんな奴らに負けないように頑張っていこう」と勧誘を受け、共鳴した美蘭とシャンシャン。梅咲はナナミにも「ナナミももちろん、一緒にやろう」握手を求めるが、ナナミはその手を払いのける。ナナミが佐藤をじっと見つめ、まさかのInvader or Innovator加入か…と思いきや佐藤に不意打ちの蹴り。ナナミは「佐藤さんは先輩として尊敬してるし超えたいと思ってます。でも試合中に凶器を使うチームと馴れ合うつもりもないし、まだタッグのベルトを取られたままなので、話は取り返してから。遥さんも、今までの自分だったらその手を取ってましたけど、遥さんとは同期だし、もう遥さんの背中を追って走ってるナナミではいられない。佐藤さんの改革でも、遥さんの王道とも違う、ディアナの伝統を守るチームを作る」とINVAへの敵意は燃やしつつも梅咲らとは合流せず、こちらも新たなチームでこの戦いに臨むことを堂々宣言。中学1年生でプロレスデビューしたナナミは約6年のキャリアを経て、しっかりと自身の歩むべき道を決めたようだ。香藤を仲間に入れ、リーダーとしてのスタートを切った。梅咲も「そうだよね。私もナナミには最高のライバルになってほしい。まだまだ抜かされる気はないけどお互い高めあっていこう」と、ナナミの決断を受け入れた。梅咲とナナミは2019年デビューの同期。数々のタイトルを手にした梅咲にナナミは水をあけられていたが、クリスタル戴冠以降急成長。W.W.W.Dタッグや他団体のベルトも巻き、存在感を増す一方だ。2人のライバル対決にも期待が高まった。デビー来日から目まぐるしく展開してきたディアナマット。チーム抗争がいよいよ本格化し、ますます目が離せない!

【試合結果】2025年8月10日(日)アミスタ大会vol.93

大会ダイジェストを早くも公開!

第1試合3WAYマッチ20分一本勝負
シャンシャンvs網倉理奈vs神姫楽ミサ

「KISSmeT PRINCESS」としてともにアイドル活動をしていた網倉と神姫楽。序盤からシャンシャンをターゲットに連携攻撃…のはずが、神姫楽があっさり裏切り網倉は激怒!「裏切ってないよ」と言い訳する神姫楽。2人の小競り合いに突撃したシャンシャンは2人まとめてランニングネックブリーカードロップ。シャンシャンが鎌固めで神姫楽を絞ると、神姫楽は「あーみん助けて!」。網倉は全く助ける素振りなし。自力で脱出した神姫楽は「あーみん!一緒にやろう!」と己を鼓舞するイノシシムーブ。これには笑顔で付き合った網倉。KISSぷりの絆復活でトレイン攻撃。「ごめんね」と笑顔で握手をかわしたKISSぷりだったが、神姫楽が不意打ちの丸め込み!さらに低空ドロップキックで網倉を場外に蹴散らし、シャンシャンにミサトンクラブ。リングに戻った網倉が怒りのカット。出ずっぱりのシャンシャンを「ちょっと休んでて」と気遣い(?)、KISSぷり対決に。タックル合戦は網倉に軍配、セントーンは互いにかわし、シャンシャンが戻ると三つ巴のエルボー合戦に。神姫楽がラリアット、シャンシャンがブレーンバスターで網倉に集中砲火。神姫楽とシャンシャンでフォールの奪い合いに…。散々やられた網倉はリング外へ。シャンシャンがスタナー、トルネードDDTで神姫楽をフォールするがカウント2。網倉がタイミングを見計らってリングに帰還し2人を丸め込むがカウント2。網倉が神姫楽を担いでコーナー上に設置し、対角コーナーから網倉が突進…するとその横から飛び出したシャンシャンがドロップキック!続けてダイビングボディアタックを発射するが、網倉が切り返してフォール。これで勝負が決まり、神姫楽はコーナー上に放置されたまま試合終了のゴングを聞いていた…。

第2試合 8人タッグマッチ20分一本勝負
羽多乃ナナミ&香藤満月&柊くるみ&櫻井裕子vs佐藤綾子&デビー・カイテル&Himiko&夏実もち

トーナメント1回戦を終えたメンバーにタッグ王者のカフェイン&クラッシュを加えた、今後のタッグ戦線を占うかもしれない8人タッグ。奇襲で捕まってしまった櫻井は4人のトレイン攻撃をまともに食らってしまう。櫻井はデビーのコーヒーミストを警戒しつつ、ビッグブーツで反撃。デビーもビッグブーツで応戦し、両者は互いに顔面を蹴りまくる。続いて夏実と柊のプロミネンス対決。佐藤とデビーが巧みにアシストし、優位な展開でHimikoにチェンジ。Himikoと夏実がトレイン攻撃にツープラトンフェイスクラッシャーを決めると、柊が力強いエルボーとトラースキックで反撃しナナミにチェンジ。タッグトーナメント1回戦でもぶつかりあったナナミとHimikoがエルボーの打ち合いで火花を散らす。Himikoは腕のテーピングを剥がしてナナミの首を絞め、大ブーイングを浴びるが涼しい顔。レフェリーが近付くとテープを投げ捨て、バックドロップ。今度は打倒・カフェイン&クラッシュに燃えるナナミと佐藤のマッチアップに。佐藤がミサイルキックでナナミをふっ飛ばしても、気迫で立ち上がるナナミ。2人は顔面蹴りの応酬に。ナナミが佐藤のキックを払って豪快にノーザンライトスープレックス。2人の白熱の攻防に水を指すのはデビー。おぼんでナナミを殴打し、佐藤のチャンスを演出。ふらつくナナミに佐藤は容赦なくジャーマンスープレックス。続くドラゴンはナナミが振りほどき、裏投げで佐藤をマットに叩きつける。ようやく出番が回ってきた香藤は大暴れ!ボディプレスで佐藤をぺちゃんこに。そして全軍突撃トレイン攻撃でさらに佐藤をぺちゃんこに!セントーンを1発落としてフォールするが、佐藤は自力でキックアウト。おぼんの達人をお見舞いして佐藤からデビーにチェンジ。デビーが今井レフェリーを誘惑しているうちに佐藤が低空ドロップキック。そこにデビーがクロスボディを続けてフォール。香藤が自力で返すも、デビーはトドメのエスプレッソを宣言!香藤がこれをショルダースルーに切り返すが、デビーが97キロの香藤にブレーンバスター!ならばと柊が加勢し、2人でデビーを跳ね返す。いよいよ終盤、両軍入り乱れる大混戦に。デビーに香藤と櫻井が、佐藤に柊とナナミがそれぞれおんぶプレスで圧殺!タッグ王者組の大ピンチを救うのは夏実。バラムチを振り回して柊、櫻井、そしてナナミを排除。リングは香藤とデビーが再び一騎打ち。香藤がフォールすると佐藤がおぼん殴打でカット。デビーが力を振り絞り、今度こそエスプレッソで大熱闘に終止符。多人数タッグの中でも王者としての存在感をしっかりアピールした。

W.W.W.Dタッグ王座 次期挑戦者決定トーナメント1回戦 15分一本勝負
[ブルーオーキッド]美蘭&世羅りさvsクームー&ダーク・シルエタ[INVA]
※ドローの場合、2人の合計キャリアが浅いチームが勝ち上がる。

佐藤綾子とデビー・カイテルの持つW.W.W.Dタッグ王座への挑戦権を争うトーナメントは2日目に突入。クームーとダーク・シルエタは優勝すればINVA同門でのタイトルマッチとなる。実績十分のシルエタにデビューから2ヶ月にも満たない新人クームーのコンビとあって、タッグ力は未知数。トーナメントの仕掛人・佐藤は「メキシコのレジェンドのシルエタ選手に、台湾のクームー。クームーにとっては凄い経験になるんじゃないですかね」とクームーの成長に期待を寄せる。
対する世羅と美蘭はタッグベルトを目標に、結成以来順調に白星を重ね愛を深めてきた。佐藤も「引退を控えた世羅さん、復帰した美蘭。外せないですね。勝ち上がってくるんじゃないかな」とタッグ戦線の主要チームとしてブルーオーキッドのエントリーを決めた。
ゴングが鳴ると、世羅がいきなりの反則三昧。これまで乱入や妨害を繰り返してきたINVAの一員には容赦しない世羅は、今のところまだ何もしていないクームーに「悪いんだろ、こいつら。悪い奴らなんだろ?」とコーナーに追い込み、グーで殴り、顔面を踏みつける。これではまるで世羅が悪者だが…。世羅の逆エビ固めでクームーは大苦戦。世羅はそのままクームーの腕を掴んでリバースカンパーナ…といきたいところだが、クームーの足が長すぎてクームーの腕をなかなか掴めず大苦戦。何とかリバースカンパーナで揺さぶり、今度は髪を掴んでロープに振るが、クームーがバックエルボーで逆襲。シルエタにチェンジした。シルエタはまず低空ドロップキックを世羅に突き刺し、さらにエルボー。世羅は膝の負傷のためWニードロップを封印しているが、うっかりコーナーに上ってしまう。美蘭が「ダメです!」と世羅のWニーを防ぎ、連続ドロップキックや619でシルエタに猛攻。シルエタは急角度のキャメルクラッチで美蘭を変顔に。「カワイイ~」と嘲ってみせる。さらにフライングニールキックを浴びせ、クームーにチェンジ。美蘭とクームーはエルボーの打ち合いに。デビューしたばかりのクームーだが、気迫で美蘭に立ち向かっていく。やはり美蘭がリードするが、リング外からシルエタが好アシストで美蘭の動きを止め、クームーがソフト今井レフェリーを誘惑!やはりズルいやり方で試合の流れを取り戻すINVA。しかしクームーがフォールしている時に今井レフェリーはシルエタにメロメロ(?)。カウントが遅れ、美蘭が自力キックアウト。INVAの誘惑作戦は思わぬ形で失敗に終わる…。ならばと真っ向勝負を挑むクームーだが、ブルーオーキッドの合体技「瓦割り」の餌食に。美蘭が続けてライオンサルトで鮮やかに宙を舞い、スリーカウント。相思相愛タッグが準決勝へ駒を進めた。

W.W.W.Dタッグ王座 次期挑戦者決定トーナメント1回戦
15分一本勝負
[ルミナス]梅咲遥&高瀬みゆきvs尾﨑妹加&本間多恵[SPiCEAP]
※ドローの場合、2人の合計キャリアが浅いチームが勝ち上がる。

トーナメント1回戦最後のカードは激戦必至のライバル対決だ。SPiCEAPは「ディアナのタッグ戦線に常にいるイメージ」、ルミナスについては「高瀬さんがお姉さんのように引っ張ってきてたイメージあるけど、遥も今は独り立ちして凄い頑張ってきてる。ディアナのタッグといえば、ルミナスは外せない」と語る佐藤。佐藤は両チームともにタッグ王座をかけて戦った経験があり、その折り紙付きの実力を身をもって知っているだけに当然のエントリーとなった。
このカードは「タッグ祭」と銘打った昨年7月のディアナ京都大会のメインを飾っており、結果は尾﨑が梅咲からピンフォール。そして尾﨑は当時梅咲が巻いていたW.W.W.Dシングルベルトに挑戦表明、シングル王座戦も尾﨑が勝利し、以後1年間ベルトが外部流出していたのである。
8.9アミスタでようやくシングルベルトを取り戻した梅咲遥。この勢いでSPiCEAPへの1年越しのリベンジ、そしてトーナメント制覇に向けて、最愛のパートナー・高瀬みゆきとともに出陣…しかしまさかの事件が発生。梅咲は高瀬とお揃いのルミナス仕様のコスチュームを着用したが、高瀬は通常コスチューム。「この人コスチューム忘れたんですけど〜」と不満をあらわにする梅咲。大ブーイングの中、高瀬は「忘れたんじゃなく、間違えた。昨日から準備してたら間違えた」と苦しい言い訳。WAVE認定タッグ王者組のSPiCEAPと、空中分解寸前のルミナス…。とにもかくにも、開戦のゴング!
ゴングと同時にいきなりの丸め込み連発で襲いかかるルミナス。全て返されても息ぴったりのWドロップキックを尾﨑に突き刺す。トーナメント特別ルールで許可されている2人がかりのフォールで押さえ込むが尾﨑が自力キックアウト。抜群のチームワークを発揮するルミナスだったが、梅咲にとってコスチュームの恨みは相当根深いらしい。「高瀬、コスチューム忘れんなー!」と怒りにまかせて尾﨑の髪を掴んで引っ張り、ファンの手拍子を煽って弓矢固め。本間にも「コスチューム忘れやがって高瀬ー!」とフットスタンプ。怒りを力に変えて、試合を優位に進めていく。梅咲からタッチを受けた高瀬も「お前のせいだからなー!」と全く無関係の本間に罪をなすりつけてダイヤル固め。さらに「ルミナスのコスチュームの分!これは、ルミナスのコスチュームの分!」と無理のありすぎる理論で本間に逆水平チョップ。自身の罪に向き合おうとしない高瀬の態度にイラついた梅咲は「ふざけんな!許せない!許せなーい!」と大絶叫。本間は「お前が忘れたんじゃ!」と逆襲の低空ドロップキック。尾﨑も「よくも多恵をやってくれたな!全部お前が悪い!」と剛腕唸るラリアット。思わぬ方向に向かうライバル対決だが、高瀬のスピアーを正面から受け止めた尾﨑に、高瀬が負けじと逆水平にエルボーにラリアットと強烈な打撃攻勢。そしてラリアットの打ち合いで火花を散らす2人。リング上はベルトへの挑戦権をかけた試合にふさわしい熱気を帯びていき、観客席も大盛り上がり。力と力のぶつかり合いで両者ダウン状態となるが、ファンの手拍子に押されそれぞれパートナーにチェンジ。梅咲と本間はハイスピードな攻防を展開。梅咲が本間に猛然とダッシュすると、危険を察知した尾﨑が飛び出し、カウンターのラリアット。高瀬がドロップキックで尾﨑を蹴散らし、梅咲が本間にミサイルキック。派手に吹っ飛んだ本間だが、このフォールは肩を上げ、得意のワキ固めで梅咲を追い詰める。ここで残り時間は2分に。ロープに逃げた梅咲だが、本間が追撃の低空ミサイルキック。ふらついた梅咲に尾﨑のセントーン、本間のジャックナイフ、合体619と畳み掛けるSPiCEAP。刻一刻と時間は過ぎていき、残り10秒でSPiCEAPの超合体技・特攻バスターの餌食となってしまった梅咲。京都の悪夢再びかと思われたが、尾﨑を振り切った高瀬のカットが梅咲の大ピンチを救う。ここで時間切れのゴングが鳴り響いた。SPiCEAPの合計キャリアは20年、ルミナスの合計キャリアは14年。トーナメント規定によりルミナスが準決勝進出となった。本間は10月に引退試合を控えており、ルミナスとSPiCEAPの対戦はこれが最後になる可能性も。「ちゃんと最後勝って終わりたい」と意気込んでいた梅咲だったが、リベンジならず。4人はそれぞれ抱擁し、健闘を讃えあった。激戦を終えてなお高瀬が許せない梅咲は「おい高瀬。コスチューム忘れるなよ!そして岩田美香。ボコボコにしてやるからな、見とけよ!」と仙女マットで高瀬とタッグを組んでいる岩田にまで怒りの矛先を向けていた…。

動画:梅咲から高瀬へ。そして岩田にも…?

準決勝進出4組が決定!!

W.W.W.Dエリザベス選手権試合
[王者]井上京子vs[挑戦者]米山香織vs[挑戦者]チェリー
※第19代王者4度目の防衛戦

7.27アミスタで3WAY戦を制しエリザベス挑戦が決定した米山。「もう1人の挑戦者は私が探してきます」と、米山がもう1人の挑戦者を指名することとなっていた。そして米山が「一緒にゴキゲンBBAで力を合わせようよ」と誘ったのはチェリーだ。「京子さんをやっつけるの?一緒にやろう、よねたん!」とチェリーもすっかり乗り気に。こうして正式決定したエリザベス王座戦。なんともゴキゲンな雰囲気の挑戦表明だが、2人はかつてWAVE認定タッグ王座にも輝いた実力派ベテランコンビ。天才・井上京子といえど油断は禁物だ。
そして迎えたタイトルマッチ当日!ゴングが鳴ると逃げ惑うゴキゲンBBA…。チェリーが意を決して「京子さん!今日は1対1対1じゃないですよ。2対1ですからね!よねたん、行こう!」と米山と共に突撃!しかし京子の巨体はびくともせず…。ならばと2人で京子の足を踏み、カニ挟みで転ばすと「ゴキゲンBBA」ポーズを披露。チェリーがキャメルクラッチで京子を絞り、米山がレフェリーばりに「ギブアップ?」と尋ねるが京子はもちろんノー。2人がかりのキャメルクラッチも「全然効いてない」。ゴキゲンBBAは「チェリたん、しっかり持ってて!」「絶対持ってるよ!」と互いの意志を確認し、チェリーが京子を捕まえたまま米山がロープワーク往復からの低空ドロップキック。宣言通りしっかり持ってたチェリーのおかげで京子に命中!ゴキゲンBBAはポジションを入れ替え、今度は米山がしっかり持っておくことに。されるがままの京子は「裏切るやつじゃないの?それ。裏切るやつでしょ!」と疑心暗鬼。ここで裏切るのがお約束だが(?)、チェリーの低空ドロップキックはしっかり京子にヒット!3WAYにして“2対1”の戦いを体現してみせる。京子の串刺しラリアットをかわしたゴキゲンBBAは逆襲のトレイン攻撃から2人でフォール。とことん2人の連携で勝負する米山とチェリーに「お前らタイトルマッチだぞ!この野郎!」といよいよキレた京子。それでもゴキゲンなファイトスタイルを貫く2人はツープラトンブレーンバスターの「ゴキゲンバスター」を宣言。しかし京子が怪力を発揮し2人まとめてブレーンバスターで投げ飛ばす。ゴキゲンバスターはなんと3連続失敗。全て京子が1人で2人を投げ飛ばしてしまう。何度やっても京子の体は上がらず、今井レフェリーも思わず「無理だよ…」。京子がもう一度米山を捕まえると、ついにチェリーはコーナーにしがみついてしまう。米山が「チェリたん!」と呼び掛けるがチェリーは加勢せず…。「来ないんかーい!」と京子が米山をぶん投げる。逃げ出したチェリーには京子が怒りのキャメルクラッチ。すると米山は「ギブアップ?」。京子は「何だお前…」とあきれ顔。京子がチェリーをしっかり持っておき、今度は米山がダッシュ。ロープワーク2往復から低空ドロップキックを京子に突き刺す!京子は「あたしかい!」。米山の追撃のモンゴリアンチョップを「なんだそれ」と軽々受けきった京子がモンゴリアンチョップをお返し。米山のピンチにチェリーが熟女でドーン。これも京子には全く効かず、チェリーは「パワーをくれー!」とファンのエネルギーを受け取り、超フルパワー熟女でドーン!これで京子をなぎ倒し、そこに米山がセントーンを投下。しかし米山の足に当たったチェリーが吹っ飛んでしまう。米山が京子をそのままフォールすると「米山…よくも…」とチェリーの逆鱗に触れた模様。ようやく3WAYらしく3人の戦いに。米山とチェリーが京子のラリアットをかわして場外へ落とし、リング上はゴキゲンBBAの一騎討ち!エリザベスは挑戦者同士で決着した場合でも王座は移動となる。京子も慌ててリングに戻り、ゴキゲンBBAが逆さ押さえ込みのクラッチの取り合いになっているところに横から突き飛ばし、そのまま2人まとめてフォール。今井レフェリーが両腕でスリーカウントを叩き、王者の防衛成功となった。
マイクを持った京子は「満員のお客さん、今日はありがとうございました。 前回よねちゃんに負けてるので、どんな手を使ってでも勝ちに来ると思ったんでめちゃくちゃ怖かったです。負ける夢とか昨日見ちゃったんで、勝てて本当良かったと思ってます」と、安堵の表情。そして京子から、今後のエリザベス戦について提案が!「7回防衛したいなって言い続けてます。あと3回。40歳以上の人いつでも待ってます。この前、本間さんと飲んだ時に“繰り上げエリザベス”なんて言葉を勝手に作っちゃって…私がチャンピオンだから私がルールなので。引退間近なので繰り上げエリザベスです!」と現在39歳で、40歳の誕生日を迎える前に引退する本間多恵の特別挑戦を王者権限で認めた。観客は拍手喝采、本間は笑顔。早くも次の挑戦者が1名決まったところで、団体に目を向けた京子。「昨日遥さんが、ベルト獲ってディアナまだまだ盛り上げますって言ってました。私もこの層を盛り上げていきたいと思ってます。そして後楽園1000人ずっと超えてないので頑張りたいと思ってます」と、京子も団体の顔として、王者として、後楽園大会の満員を目指すことを宣言。その上で「他の誰かに負けたら私とはシングルできないからね?それを覚えといてね」と、ディアナ所属全員との防衛戦をぶち上げた梅咲にチクリ。梅咲の防衛ロードはレジェンド超えロードといえる。京子と梅咲の激突――その実現にも期待したい。

井上京子 バックステージコメント

【試合結果】2025年8月9日(土)アミスタ大会vol.92

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第1試合 タッグマッチ20分一本勝負
美蘭&ダーク・シルエタvs米山香織&高瀬みゆき

予告されていたInvader or Innovator(INVA)の新メンバーはダーク・シルエタ!日本、アイルランド、台湾、そしてメキシコと、ますます国際色豊かに勢力拡大していくINVA。まずはシルエタが第1試合に登場した。
先発は美蘭、そして井上京子の持つエリザベス王座への挑戦が決まっている米山。米山はタイトルマッチを目前に控えても、相変わらずの明るさをリングで振りまく。「米山」コールを煽るが、ファンは大「美蘭」コール。心が折れた米山は何もしないまま高瀬にタッチを求める…。苦笑いで高瀬登場。しかし客席からの「美蘭」コールはますます力強さを増す。高瀬と米山以外は会場中の心が一つになり、高瀬は険しい表情で客席に向かって「おい!」。高瀬と米山が腹いせに(?)美蘭に2人がかりで攻撃すれば特大ブーイングだ。美蘭も反撃し、シルエタにチェンジ。シルエタはキャメルクラッチで高瀬を変顔にし、美蘭にチェンジ。高瀬は美蘭にボディスラム。米山にチェンジ。米山は反則攻撃で超特大ブーイングを巻き起こす。高瀬も加わり、2人で美蘭をいたぶっていき、これもまたブーイングの嵐。シルエタが「美蘭」コールを煽り、美蘭を後押し。しかし高瀬が「うるせー!」と一蹴し、ダイヤル固め。ファンを敵に回したものの、美蘭の捕獲に成功した米山・高瀬組。美蘭はスイングDDTでようやくシルエタにチェンジ。シルエタの膝蹴りからトラースキックを米山に命中させたものの、高瀬と米山が巧みな連携で試合の流れを離さない。高瀬がミサイルキックにスライディングラリアットを続ければ、シルエタはフライングニールキックや串刺し低空ドロップキックと、白熱の攻防に。ここでタッチを受けた美蘭は連続ドロップキックに619と軽やかな連続攻撃。高瀬は続くボディスラムを持ちこたえ逆水平チョップを放つが、シルエタと美蘭も連携攻撃が炸裂。しかしこのチャンスで発射したライオンサルトはかわされ、米山がエプロンからロープ越しのスタナー、高瀬がスピアーに串刺しラリアットと逆襲。シルエタもカットに飛び込んで行くが、米山が阻止。高瀬がローリングストーンで勝負を決めた。

第2試合 6人タッグマッチ20分一本勝負
井上京子&本間多恵&尾﨑妹加vs佐藤綾子&デビー・カイテル&クームー[INVA]

INVAがチームとしての初陣!新人のクームーにタッグ王者組のデビーと佐藤。クームーは「プロレスを教わるなら、中途半端な人じゃ意味がない。最強の先輩たちと一緒にいたい」と自らを成長させるため、INVAの加入を決意したという。クームーの尊敬する先輩たちはレフェリーチェックを断固拒否し、凶器で奇襲をしかけ、いきなり場外乱闘勃発。先輩たちに続いてクームーも場外へ。6人がそれぞれ観客席で大暴れ。リングに戻ったのは京子と佐藤。リングでもおぼん攻撃に、デビーとクームーも加わってのトレイン攻撃とINVAで京子を袋叩きに。ブチギレた京子は尾﨑とのサンドイッチタックルで佐藤に逆襲。しかしINVAは尾﨑を捕まえコーナーに連行。ソフト今井レフェリーが長身美女クームーに誘惑され鼻の下を伸ばしているうちに、佐藤とデビーが尾﨑に集中砲火!尾﨑がクームーにセントーンを落として鬱憤を晴らし、逆エビ固めで厳しく絞る。クームーの長い腕がロープに届き、尾﨑のアルゼンチンを暴れて切り抜けスクールボーイ。カウント2に終わりデビーにチェンジ。デビーはスライディングラリアットからのフォールを返されると、レフェリーの目の前で反則攻撃。尾﨑はアルゼンチンバックブリーカーで対抗するが、佐藤がカット。タッチを受けた本間が低空ドロップキックでフォール。返したデビーの腕を掴んでワキ固め、デビーの体を反転させてフォールと流れるような攻めで翻弄。デビーはジャンピングニーやスライディングエルボーと得意の打撃攻勢。続いて佐藤がWアームスープレックス。デビーと佐藤の連続攻撃に、SPiCEAPも合体攻撃で応戦。本間から京子にチェンジし、京子がナイアガラの構えを見せると、デビーがおぼんで殴打して阻止。佐藤とデビーのツープラトンブレーンバスターで勢いに乗り、佐藤はトップロープへ。しかし京子が雪崩式ブレーンバスターでミサイルキック発射阻止。リング中央で大バウンドした佐藤だがカウントは2。力を振り絞って111キロの巨体をジャーマンでぶん投げる佐藤。食らった京子もお返しのジャーマン。青コーナーまで飛ばされた佐藤はクームーにタッチ。クームーががむしゃらにエルボーを打ち、デビーも懸命にサポート。クームーがフォールされるとすかさずデビーがカット。京子の「押さえろ!」の一言で飛び出したSPiCEAPがカフェイン&クラッシュを押さえ、いよいよ京子とクームーの一対一。デビューから2ヶ月にも満たないクームー。レジェンドの剛腕唸るラリアットが炸裂し万事休す。京子がフォールし、クームーはピクリとも動けず、勝負あり。
佐藤は「新チームは出来たばかりで伸びしろしかない。クームーはデビュー3戦目、今回は想定の範囲内。これからもっと強くなっていこう!」と敗れはしたがチームの結束を強めたようだ。

W.W.W.Dタッグ王座 次期挑戦者決定トーナメント1回戦
15分一本勝負
香藤満月 & シャンシャンvs柊くるみ & 櫻井裕子
※ドローの場合、2人の合計キャリアが浅いチームが勝ち上がる。

タッグ王者・佐藤綾子が「本物のタッグをあぶり出したい」と仕掛人となった次期挑戦者組決定トーナメント。一回戦は全て15分一本勝負、ドローの場合は2人の合計キャリアが浅いチームが勝ち上がるルールだ。さらに、試合直前に佐藤より「W攻撃あり、Wフォールもあり。タッグとしての連携、2人の物語も見たいのでこのルールを追加します」と発表された。トーナメント開幕戦となるこの試合には仲良し若手タッグと急造タッグが登場する。
佐藤は「香藤満月はここ最近で一番成長した。他団体への参戦が増えて、それが成果として出てきてもいいんじゃないかな。シャンシャンも1年目と思えないぐらい試合内容が良くなってる。この2人は仲がいいので組んでもらいたいなと」とエントリー8組中で最も合計キャリアの浅い若手チームに期待を寄せている。
対角の柊くるみと櫻井裕子に関しては「ずっとディアナを盛り上げてくれてるメンバー。裕子さんとデビーの対決って面白そうだなと思ってます。くるみさんは、デビーさんと私とトリオ組んだ時は心強かった。急造タッグですが楽しみな2人です」と、自身のタッグパートナーであるデビー・カイテルとも相性のいい(?)2人を選抜したようだ。この2人がトーナメントの頂点に立てば、まさにデビーとの対戦になるが…。
まずは香藤と櫻井が先発。力比べと大声で香藤が圧倒。97キロの恵まれた体格を活かし、櫻井に乗っかっただけでギブアップを迫る。櫻井は消え入りそうな声で「ノー」と抵抗。早くも大ピンチを迎えたが、ロープを掴む。ヘビー級の香藤から軽量級のシャンシャンにチェンジすると、櫻井が鬱憤を晴らすように厳しくキャメルクラッチ。櫻井から柊にチェンジすると、柊も体格を活かしてパワー全開ファイト。柊の連続フットスタンプを受けてシャンシャンは悲鳴。今井レフェリーがなぜかセコンドの高瀬みゆきに気を取られているうちにシャンシャンが捕まってしまい、櫻井のビッグブーツをまともに食らってしまう。シャンシャンはスタナー、ネックブリーカードロップで脱出し香藤にチェンジ。香藤は連続ボディプレスにボディアタックで櫻井をぺちゃんこに。櫻井は香藤の大きな体をスクールボーイで転がして低空ドロップキックを突き刺し、コブラツイストで絞る。エスケープされるとドラゴンスリーパー。続いて柊のボディアタック、ミサイルキックが香藤を襲う。しかし柊の怪力でも香藤の重い体は持ち上がらず、ならばとタックル合戦を挑む。激しい肉弾戦は香藤がロープの反動を使ったタックルで柊を倒し、ファンからは拍手喝采!シャンシャンとのW攻撃も決めてみせ、ベテラン相手に好勝負を展開する若手軍。香藤のダイビングボディプレス、シャンシャンのダイビングクロスボディから2人がかりで押さえ込むも、櫻井が懸命にカット。連携や2人の体重を浴びせてのフォールなど、当日追加ルールをうまく利用する若手軍。残り時間わずかとなり、このままいけばキャリア差で初戦突破のチャンス!しかし柊がキャノンボールでシャンシャンを圧殺。櫻井がしっかり香藤を抑え、柊がナッツバスターで勝負を決めた。残り時間1分を切る中、先輩軍が意地を見せて準決勝進出だ。

W.W.W.Dタッグ王座 次期挑戦者決定トーナメント1回戦
15分一本勝負
[にじゅうまる]羽多乃ナナミ&網倉理奈vsHimiko&夏実もち
※ドローの場合、2人の合計キャリアが浅いチームが勝ち上がる。

4.27後楽園でカフェイン&クラッシュを破り初防衛を果たしたが、7.27アミスタでのリマッチで王座陥落したにじゅうまる。佐藤は「にじゅうまる、こないだタイトルマッチやりましたけど、強かったですよ。後楽園で1回私らから防衛したにも関わらずもう1回試合受けてくれて…チャンピオンチームからしたら何にもメリットないじゃないですか?1回勝ってるのに。そんな中でも受けてくれて、後輩だけどすごい気持ちのいい、強い気持ちを持ったチームだなと思う」 と、実力に加え精神面の強さや潔さも高く評価。文句無しのエントリーとなった。 対角には「世羅さんが怪我しちゃって、もちさんが凄いサポートしてて、チームの絆を素晴らしいなと思って影から見てました。そんなもち選手に、 INVA最年長のHimiko。もち選手に引っ張ってもらいたい。見て学んでほしいですね」と、献身的にプロミネンスの仲間をサポートする夏実もちとInvader or InnovatorからHimikoが出場。2人はベルトを目指してタッグ結成したものの、なかなか息が合わず…。タッグ名も決まらぬまま、組む機会も減少しつつある中でのエントリーとなった。トーナメントを駆け上がり、タイトル挑戦にようやく漕ぎ着けるのか? 優勝候補とも言える前王者組に、名も無きタッグが奇襲!2人がかりでのフォールでナナミを押さえ込むが、網倉が慌ててカット。Himikoは腕に巻いていたテーピングを剥がしてナナミの首を絞める。観客のブーイングも素知らぬ顔で受け流し、今度はリバースインディアンデスロックで足攻め。夏実がレフェリーの気を引き、その隙にまたもHimikoがテープで首絞め。レフェリーが近づくとテープを投げ捨て正攻法に。ナナミからタッチを受けた網倉は怒り爆発のボディアタック!網倉のパワフルファイトに、Himikoは網倉の古傷である膝を狙って対抗。リング中央でのヒザ十字でじっくりいたぶり、エスケープされても夏実がリング外から網倉の膝を狙う。夏実の低空ドロップキックが膝に命中すると網倉は絶叫!それでも網倉はカナディアンバックブリーカーで夏実を揺さぶっていく。ナナミとのトレイン攻撃や合体わー!プレスで懸命に試合の流れを取り戻し、ナナミにチェンジ。しかしHimikoと夏実が久々タッグながら好連携で前王者に食らいついていく。ナナミが豪快に裏投げを決めれば、夏実もバックドロップでナナミをマットに叩きつける。タッチを受けたHimikoが3連続ギロチンでフォール。自力キックアウトしたナナミはエルボー連発からデスバレードライバー。このフォールを夏実がムチでカットしカウントは2に終わる。さらににじゅうまるのW攻撃もムチで阻止。この隙にHimikoがナナミを丸め込んでフォール。カウント2.99で間一髪肩を上げたナナミ。にじゅうまるの同時発射プレスを揃ってかわした夏実とHimikoはそれぞれリバーススプラッシュ、ダイビングギロチンをナナミめがけて連続投下。このフォールは網倉にカットされたが、大チャンスを作ったHimiko。ところがこの終盤で落とし穴…。夏実の裏拳がHimikoに誤爆し、にじゅうまるの大チャンスに。網倉が夏実を押さえ、ナナミがジャーマンで美しくブリッジ。がっちりフォールで準決勝にコマを進めた。カフェイン&クラッシュへのリベンジ、そしてベルト奪回へ向けてまずは1勝だ。

W.W.W.Dシングル選手権試合 30分一本勝負
[王者]世羅りさ vs 梅咲遥[挑戦者]
※第21代王者 3度目の防衛戦

梅咲遥、リベンジ達成で王者返り咲き!

4.27後楽園ホール大会では、復帰戦でいきなり世羅りさとのタイトルマッチという大一番を迎えた梅咲遥だったが、負傷した肩を執拗に攻められ“絶対センター復活祭”は黒星に終わり、バックステージで「勝たなきゃ意味がない」と項垂れた。しかし世羅は「梅咲とは結構長い付き合いになるんで、たった1回で終わらせるつもりはないです。自分は引退するまでこのベルト持ってるつもりなんで、その間に何回でも挑戦してきたらいいんじゃない?梅咲遥、世羅りさを倒せるかな?」と再戦を示唆していた…。もちろん負けたままでは終わらないのが絶対センター!王座陥落からまる1年が経過する2025年夏、再びの挑戦に名乗りを上げた。挑戦を受ける世羅は過酷な引退ロードを歩む中で膝を負傷。欠場はせず、得意のWニードロップを封印して戦い抜くことを宣言した。
梅咲は開戦のゴングと同時に世羅の膝を目掛けて低空ドロップキック!間一髪かわした世羅はエルボーを打ち、梅咲も応戦…と見せかけて低空ドロップキック!さらに世羅のお株を奪うグー連発で世羅の右膝を殴りまくり、普段はあまり見せることのない関節技で足攻め。世羅はたまらず本家グー!これもベルトへの執念か、なりふり構わない挑戦者に、なりふり構わない王者…。今井レフェリーがストップをかけると、梅咲は世羅の右足をロープにかけ、またも膝へ低空ドロップキック。かつては自身も苦しめられた負傷箇所狙いで梅咲が一気の攻め。それでも立ち上がる世羅がコーナーへ上ると観客は騒然!セコンドについていた柊くるみが「ダメダメ!」と慌てて駆け寄り、禁断のW二ーは未遂に終わる。その隙に梅咲はまだまだ世羅の右膝に的を絞り攻め続ける。世羅も未だテーピングの残る梅咲の右腕を狙い関節技を仕掛けるが、同じ轍を踏む訳にいかない梅咲はすかさずエスケープ。すると世羅は梅咲の右肩を踏みつけて追い討ち。鬼の形相で文字通り古傷を抉り、形勢逆転だ。苦しむ梅咲をホームの観客が手拍子で後押し。何とかロープに辿り着いた梅咲は得意のドロップキックを世羅の胸に突き刺し、再び流れを取り戻す。鮮やかなミサイルキックで世羅をふっ飛ばし、バックを取るとジャーマンの構え。振りほどいた世羅だったが、梅咲がまたも世羅の右足を捕らえる。世羅は懸命にロープに手を伸ばし、渾身の羅紗鋏。死力を出し尽くす2人は一時ダウンも、気力を振り絞りエルボー合戦。この窮地でも笑みを浮かべる世羅。カウンターの腕十字で梅咲の右腕を極め、ロープに梅咲の足が届いてもクラッチを解かない。セコンドの高瀬みゆきが「離せ!」と怒号。世羅はレフェリーの反則カウント4までじっくり梅咲にダメージを与えていく。痛む腕でエルボーを打つ梅咲。痛みを堪えしっかりとリングを踏みしめて放つ世羅のブレーンバスター。王者の意地と挑戦者の意地がぶつかり合い、互いにスリーカウントを許さない。スクールボーイは肩を上げた世羅だったが、この機を狙いすましたかのように梅咲がヒザ十字固めで三度目の捕獲!もがく世羅、今度こそ離さない梅咲。ついに挑戦者の執念が王者の覚悟を上回り、世羅がギブアップ。梅咲遥のリベンジ達成、そしてシングル王座奪回を告げるゴングが鳴り響いた。
マイクを持った梅咲は「怪我してるとか言って、強すぎなんだよ〜。お客さんは世羅さんの足を心配して、どんな試合になるのかってきっと思ったでしょうけど、強すぎて…。その覚悟とか強さとか、本当に尊敬しています。今日2回目の挑戦受けてくださって本当にありがとうございました」とまずは世羅への想いを素直に吐露。対して世羅は「今日ワシが右膝を怪我してることは周知の事実だったと思うけど、そこを攻めて来ないならこの甘ちゃんどうしてやろうかと思ってた。初っ端から、来たなぁ…」と容赦なし遠慮なしの先制攻撃を振り返り観客の笑いを誘う。続けて「その執念深さこそ梅咲遥。きっと、怪我してなくてもワシ負けとったと思う。そのくらい、後楽園大会の時の梅咲遥より確実に今日の梅咲遥の方がベルトへの執着があったよ。そんな梅咲遥と戦えて光栄でした。ありがとうございました」。互いの強さを認め合った2人は握手を交わした。
新王者は「改めて、W.W.W.Dシングルチャンピオンに返り咲きました!ありがとうございます」と喜びを爆発させ、今後の防衛ロードについては「もっともっとディアナを面白くしていきたいです。ディアナを盛り上げるため、ディアナの新人から先輩まで、全員とタイトルマッチやりたいと思います。クームーから井上京子さんまで倒してやりたいと思います!皆さんついてきてくれますか?これからもっともっと熱いディアナになります。期待してください」とディアナ所属選手全員との対戦をぶち上げた。梅咲が尾﨑妹加に敗れベルト流出、そしてこの日の奪還までの1年間で挑戦した所属選手はHimiko、羽多乃ナナミ、そして梅咲の3名のみ。外敵王者に外敵挑戦者が続いていた。ようやくディアナへ、そして梅咲の腰へ戻ってきたベルトを巡り、団体内での争いが始まるようだ。台湾から来日したばかりのクームーらタイトルマッチの経験がない若手にとっても大きなチャンス。まさに「熱いディアナ」への新たなスタートとなる。
バックステージでは、センターとして、王者として、10月の後楽園ホール大会1000人動員を誓った。1年ぶりに王者に返り咲いた梅咲。真夏の梅の狂い咲きはまだまだここからだ。

梅咲 バックステージコメント