会場:名古屋・ダイアモンドホール
観衆:212名
練習生・アンナ 公開プロテスト
試合開始前に練習生・アンナが公開プロテストに臨んだ。アンナは愛知県出身ということもあり、名古屋大会での受験となった。ジャガーや京子、ディアナの選手達に加え地元のプロレスファンが見つめる中、苦しみながらも大きな声を出して練習の成果を見せる。観客席からは自然と手拍子が発生。5.5アミスタで行ったミレイのプロテストと同じく、基礎体力や受け身にロープワークをチェックし、プロテストは終了。結果は全試合終了後に発表される。
第1試合 シングルマッチ 15分一本勝負
Himiko vs NENE
○Himiko (8分20秒 サソリ固め) NENE●
昨年10.27アミスタ以来のシングルマッチ。NENEは成長をアピールできるか。序盤のレスリングの攻防ではやはりHimikoがリードするが、NENEも必死に食い下がる。次第に防戦一方となるNENEだが、エルボー連発。Himikoが「効かねぇよ!」「大丈夫!」と煽るとNENEはまだまだ打ちまくる。余裕を見せていたHimikoも「痛ぇー!」。NENEがドロップキックを連発するとHimikoも一発お見舞いし、ボディスラムでコーナー付近に設置してダイビングギロチンを投下。これをかわしたNENEもダイビングボディアタックを発射してフォール。カウント2に終わると連続の丸め込みでニアフォールに。返しきったHimikoが変則ロープワークからブルドッギングヘッドロック、河津掛け、ギロチンと畳みかけるがNENEはしぶとくキックアウト。逆片エビ固めも懸命にエスケープするが、続くサソリ固めでギブアップを喫した。
第2試合 6人タッグマッチ 30分一本勝負
梅咲遥&マコトユマ&DASH・チサコvsデビー・カイテル&真琴&VENY
梅咲遥&●マコトユマ&DASH・チサコ(15分29秒 片エビ固め)デビー・カイテル&真琴&VENY○
※ムーンサルトプレス
ディアナマットで暴走を続けるデビーに、「ラスエゴ」の真琴とVENYの2人…なんだか危険な香りのトリオ結成だ。対するは梅咲遥にDASH・チサコ、マコトユマというこちらも今までにない新鮮な組み合わせ。デビーとラスエゴはレフェリーチェックを断固拒否し、逆にレフェリーをチェックしてみせた。さらに握手も拒否。梅咲に声援が飛ぶと「shut up!」とブチギレ…。そんな危ないトリオからはVENYが先発し、梅咲と注目のマッチアップに。手四つからの力比べはやはり上回ったVENY。梅咲のポニーテールを掴んで離さず、早くも反則攻撃。梅咲はヘアホイップ、ドロップキックで反撃してマコトにチェンジ。マコトのドロップキックをひらりとかわしたVENYはマコトの顔面に蹴りを入れて余裕の表情でデビーにチェンジ。デビーがレフェリーの目の前でも堂々と反則、さらに真琴がVENYの好アシストを受けながらいたぶり続け、捕まったマコトは3人の総攻撃を受けてしまう。アマレス仕込みのリフトで対角コーナーに真琴を叩きつけ、ようやくローンバトルを脱出したマコトはチサコにチェンジ。チサコは美しいミサイルキックに低空ドロップキックを続けるが、ノーザンライトの構えは真琴が持ちこたえる。しかしチサコが真琴とデビーをまとめて串刺しバックエルボー。真琴はロープの蹴り上げやWアームスープレックスで対抗しデビーにチェンジ。チサコとデビーの日本での対戦はこれが初!レアなマッチアップでの激しいエルボーの打ち合いは互角となるが、チサコの低空ドロップキックがデビーの顔面を捉える。チサコからタッチを受けた梅咲は久々のダレジョ固めを披露。デビーの足をめがけての低空ドロップキックからコーナーに上るが真琴が阻止。デビーがジャンピングニー、Wニー、背後からのニーと膝を連続で突き刺していきフォール。カウント2に終わるが、間髪いれずVENYがミサイルキック!梅咲は豪快に吹っ飛ぶが、立ち上がって渾身のエルボーでVENYをふらつかせる。梅咲のキューティースペシャルはカウント2。替わったマコトが連続タックルでVENYを倒すが、またもラスエゴの連携の餌食に。デビー、真琴、VENYのトレイン攻撃を被弾。ならばと梅咲とチサコが割って入りマコトを救出。マコトもミサイルキックを発射する。チャンスを迎えたマコトだったが、ここでデビーがコーヒーミスト噴射!さらにVENYのキックが顔面直撃。これでも耐えたマコトが飛行機投げでフォール。カウントは2に。ここから粘りを見せるマコトだったが、VENYがファビュラスなムーンサルトでトドメを刺した。
第3試合 タッグマッチ 30分一本勝負
羽多乃ナナミ&網倉理奈vs沙恵&光芽ミリア
○羽多乃ナナミ&網倉理奈(16分4秒 片エビ固め)沙恵&光芽ミリア●
※ダイビングボディプレス
タッグ王者組・にじゅうまるが名古屋上陸!対角は5.23フューチャーサイトに続いて参戦の光芽ミリアに名古屋市出身の沙恵だ。地元とあって声援を集め「私が目立って勝ってやるからな!」と声援を力に変えて勝利宣言。にじゅうまるはWタックルからポーズを決めて、沙恵独演会を阻止。沙恵もビッグブーツをお見舞いして光芽にチェンジ。ナナミのダイヤル固めは光芽がヒジを入れて食い止めるが、ならばとナナミはサーフボードストレッチ。ナナミからタッチを受けた網倉はわー!プレスならぬ愛知大好き!プレス。このフォールは愛知大好きな沙恵がカット。光芽は得意の鋭いキックで応戦していき沙恵にチェンジ。沙恵はぶら下がり首十字やミサイルキック。網倉は豪快なサイドスープレックス。ナナミはボディアタックやタックルで猛突進!そして沙恵とのエルボー合戦に。沙恵がスピアーでナナミを倒し、ビッグブーツ、フィッシャーマンズスープレックスと連続攻撃。ナナミは自力で肩を上げる。沙恵がナナミにトドメを刺そうとすると、なぜか光芽が熱くチェンジを要求。「今から決めようと思ったのに…」と言いつつ、なんだかんだ優しい性悪女は光芽にチェンジ!自ら志願しただけあって光芽が猛攻。トルネードDDTでフォールするがカウントは2。しぶとく耐えるナナミに、網倉が加勢。にじゅうまるの連携で形勢逆転し、沙恵に網倉がダイビングセントーン、光芽にナナミがダイビングボディプレスを同時発射。うるさい沙恵を網倉がラリアットで黙らせ、ナナミが今度こそダイビングボディプレスで勝負を決めた。

第4試合 タッグマッチ 30分一本勝負
井上京子&ジャガー横田vs佐藤綾子&シン・広田さくら
○井上京子&ジャガー横田(15分39秒 パワーボム)佐藤綾子&シン・広田さくら●
ジャガーと京子が強すぎるタッグを結成し、立ち向かうのは佐藤と愛知県出身・広田の「THE MOTHER FACE」。偶然にも?女子プロレス界の戦う母達がリングに大集合だ。
お揃いのTシャツで登場したTHE MOTHER FACEに「真面目にやれ」と既に怒りモードの京子。「子供の数はこっちが勝ってる。母親の強さを見せてやろうぜ!」と佐藤と意気投合した広田だが、勢いよく突撃したのは広田だけ…。早くも佐藤に裏切られた広田は案の定ジャガーに捕まってしまい、佐藤はカットせず。今井レフェリーも「もう決まるぞ?」と秒殺を心配する始末。京子も「今日はお前をふざけさせない」と広田流コミカルファイトを完封する勢いで次々と攻めまくる。しかし広田は「ここからやり返してやる!お前がやってるやつだ!」と掟破りのダンシングツリーを敢行?!ところが全く上手くいかず京子に弾き返され、佐藤にチェンジ。今度は佐藤がジャガーに捕まると、広田は勢いよく飛び出し「ガンバレガンバレ」と応援するのみで佐藤のピンチは変わらず…。京子と佐藤は互いにサミングで目を潰し合い、視界を失った京子はジャガーに誤爆。佐藤のジャパニーズレッグロールクラッチをカウント2で返した京子からジャガーにチェンジ。ジャガーは浴びせ蹴り、佐藤はジャンピングニーに佐藤トランペットとそれぞれの得意技を披露。ここで佐藤から広田にチェンジし、広田は微妙な側転からボ・ラギノール連発。高田純次を剣山で迎撃したジャガーは広田の巧みな話術(?)で、やはり高田純次をやらされそうになってしまうが、京子にチェンジ。京子も高田純次を拒絶…。誰も付き合ってくれず、広田は人目をはばからず号泣。仕方なくジャガーが高田純次…かと思いきや強烈な浴びせ蹴り!不意打ちを喰らった広田は悶えながらも京子にボ・ラギノール。しかしロープ渡り失敗にトペ失敗、へなーらサンセットは全く上がらず。“本物のプロレス”を標榜する京子は「もう恥ずかしい!」と絶叫。京子が雪崩式ブレーンバスターで「遊びは終わりだ!」とフォールするが広田が底力でカウント2。「なかなかやるじゃねぇか」と京子にその力を認めさせたが、最後のパワーボムに沈む。コミカル完封とはならなかったものの、女子プロ界最強の母は京子に決定?
メインイベント ~香藤満月凱旋試合~ スペシャルタッグマッチ 30分一本勝負
香藤満月&まなせゆうなvs本間多恵&尾﨑妹加
○香藤満月&まなせゆうな(17分30秒 TAEロック)本間多恵●&尾﨑妹加
いよいよメインは愛知県出身の香藤満月の凱旋試合。香藤と同じく、大きな体を活かして明るく元気なファイトが持ち味のまなせがパートナーを務める。対戦相手はWAVE認定タッグ王者組のSPiCEAP。10月に引退を控えた本間にとっても凱旋試合だ。まずは力自慢の香藤と尾﨑が先発。ロックアップからの押し合いやタックルでのぶつかり合いでいきなり大盛り上がりだ。しかし香藤はSPiCEAPの連携に捕まってしまう。香藤とまなせも重さを活かした好連携で対抗。香藤が97キロの全体重を本間に浴びせ、形勢逆転。まなせと尾﨑は迫力のラリアット合戦。まなせが打ち勝ち、香藤がボディプレスにまなせとのおんぶプレスで尾﨑を押し潰す。尾﨑も自慢の怪力で香藤を担ぎ上げる。まなせにカットされるとセントーンを投下して本間にチェンジ。香藤と本間は気迫のエルボー合戦。まなせがラリアットでアシストし、香藤がヒップドロップやボディプレスを連続で落としていくがしぶとい本間。香藤がカナディアンバックブリーカーで本間を担ぐとすかさず盟友・尾﨑が救出。ここでSPiCEAP合体619を食らった香藤だが、まなせとの合体技をなんとか決めてお返し。本間は10年間磨いてきたサブミッションで香藤を仕留めにかかる。懸命にエスケープした香藤。まなせがバックフリップ、香藤がダイビングボディプレスと流れるような連続攻撃で本間を攻めていくが、この終盤でまなせのラリアットが痛恨の誤爆。SPiCEAPはもちろんこのチャンスを逃さない。尾﨑がダイビングセントーン、本間がミサイルキックをそれぞれ発射。地元のファンの前で粘りに粘った香藤だったが、本間が腕を極め、さらに足もクラッチしTAEロックが完成。たまらずギブアップし、香藤の凱旋試合は黒星に終わった。
本間は「SPiCEAP、勝ちました!私も凱旋です。今年10月に引退します。でも負けられないんだよ。地元は最後かもしれないから締めたいけど、言いたいこといっぱいありそうだからマイク譲ってあげます」と香藤にマイクを渡す。香藤は「ディアナの名古屋大会は私が練習生として挨拶をした場所です。去年の名古屋大会、初めて凱旋で帰ってきたとき、メインは梅咲さんと本間さんでした。本間さんはいつもすごく支えてくれていて、10月に引退されると聞いてから、最高の場所で最高のメインで勝って恩返しをすると決めました。多くの皆さんに見ていただいて最高の場所にするため頑張ってきました。まなせさんが隣がいるから多恵さんにも勝てる気がしてたんですけど…何枚も上手であんなに潰したはずなんですけど…勝てなかった」と悔し涙。昨年5月の凱旋試合でも敗れ涙を流していた香藤。今年も笑顔で終わることはできなかったが、香藤らしく元気に大きな声で「いくぞー!ディアナー!」と締めくくった。
プロテスト結果発表
全試合が終了し、練習生アンナと井上京子、ジャガー横田がリングイン。プロテストの結果を京子から発表する。京子は「とても頑張りましたけど、今回は残念ながら見送りたいと思います」。続けてジャガーは「本当に頑張ってたと思います。受け身がまだ定まっていないので、このままプロになっても頭を打ったり怪我に繋がるので見送ろうと。合格にはならなかったけど、次は7月、2ヶ月後。しっかりと体を作って。腕立て伏せや腹筋はよく頑張った、あれは凄かった。7月13日にぜひ受かってください。応援してます」と次に向けての言葉を送った。「みんな応援してくれるから頑張ろう」と京子からもエール。次回のプロテストに向け、より一層頑張りますのでアンナの応援をよろしくお願いします!