【試合レポート】2023年6月18日(日)井上京子凱旋!山形南陽大会

シェルターなんようホール(南陽市文化会館)で行われた、井上京子凱旋大会「南陽市後援・井上京子デビュー35周年記念 山形南陽大会」の模様をお届け。お集まりいただいた304名(超満員!)の皆様、応援ありがとうございました!なお、この試合は「DIANA Live」(https://live.www-diana.com/)で2023年7月2日 23時59分までご視聴いただけます。

第1試合 プロレスリングDEWA提供試合 6人タッグマッチ20分一本勝負 Greed&西崎雄鬼&チェリーマン vs エル・ササカマ&ヤギひろし&YAMASE

Greed&西崎雄鬼&○チェリーマン(9分56秒 さくらんぼ狩り)エル・ササカマ&YAMASE●

ディアナ山形大会では恒例、山形県を拠点に活動する「デワプロ」ことプロレスリングDEWAの提供試合。東北ならではのご当地レスラー登場に観客も大喜び。まさに今が旬の山形名物・さくらんぼをモチーフとしたチェリーマンが「さくらんぼ狩り」でYAMSEを下し、山形大会のオープニングを明るく彩った。

第2試合 タッグマッチ20分一本勝負 AKINO & 美蘭 vs デボラK & Himiko

○AKINO & 美蘭 (16分8秒 蜘蛛絡み) デボラK & Himiko●

美蘭&AKINO、初タッグで快勝

Himikoとデボラは京子35周年記念Tシャツを着用して入場。対する美蘭はOZアカデミー無差別級王者と異色タッグを結成。後輩に囲まれたAKINOはそれぞれの年齢確認を開始。美蘭が「14歳」とかわいく答えると、拍手が起こる。デボラは38歳、そしてHimikoが「51歳です」とかわいく(?)答えると会場からは歓声が沸く。年齢差37歳で同期入門の美蘭とHimikoの2人に戸惑うAKINOは「お前らは年齢差非公開にしとけ!」とツッコミ。ゴングが鳴るとデボラとAKINOが先発。グランドのテクニックはやはりAKINOが上回る。デボラを痛め付け「行ってこい!」と美蘭にチェンジ。しかし軽量級の美蘭はデボラとHimikoに捕まってしまう。Himikoのレッグシザーズネックロックで絞られ、デボラの反則攻撃の餌食に。逆さ押さえ込みからピンチを脱すると、AKINOの逆襲開始!リングにHimikoを呼び込み、2人のエルボーを余裕綽々の表情で受けきり、強烈キックを見舞う。さらにデボラをコーナーに追い込むと顔面ウォッシュ。デボラも負けじとスピアーを連発し、AKINOの胸にエルボーを打つ。しかし顔色ひとつ変えないAKINOは重いエルボー一撃でデボラを吹っ飛ばす。このチャンスに美蘭が再び登場、ドロップキック連発にウラカン・ラナで攻めるも、デボラはジャイアントスイング10回転。目が回ったデボラから替わったHimikoのサソリ固めはAKINOが救出。美蘭も得意のライオンサルトで反撃。AKINOが「決めてあげる」とタッチを要求し、その言葉通り蜘蛛絡みで試合を決めてみせた。49歳、キャリア25年の大ベテランの貫禄勝利だ。

第3試合 スペシャルタッグマッチ20分一本勝負 井上京子 & 井上貴子 vs マドレーヌ & ウナギ・サヤカ

○井上京子 & 井上貴子 (12分19秒ナイアガラドライバー) マドレーヌ● & ウナギ・サヤカ

W井上、山形に降臨!ギャンレーヌと再戦

第3試合に京子が登場!春の九州巡業の再戦となる「W井上」対「ギャンレーヌ」。京子の地元でド派手なガウンに身を包んだW井上が登場すると、割れんばかりの大歓声。ウナギのターゲットは、4.29後楽園で念願のシングル対決を果たした京子だ。「おい京子、出てこいよ」と煽り、京子と対峙。地元ファンの京子コールと、山形に駆け付けたひつま武士のウナギコールが入り交じる中、ゴングが鳴る。ウナギは京子のデビュー35周年、あかゆ二号店開店、そしてマドレーヌの結婚を祝福。マドレーヌもウナギの社長就任をお祝いし、会場は温かな雰囲気に…。しかしウナギが「貴子は…うん、いつか結婚できる。綺麗だよ!」と貴子を挑発してしまう。怒った貴子はスタンガンを持ち出しウナギに狙いを定め一方的にいたぶる。「頑張れ、ウナギ!」と声をかけるだけで助ける素振りも見せないマドレーヌにもキレた貴子は、京子と同じくキャリア35年のテクニックでマドレーヌを絞る。ウナギも「頑張れよ」とカットはなし。さらに「ババアって言ってました」と貴子に告げ口する始末。分裂するギャンレーヌに、次は京子が襲いかかる。京子の美しい吊り天井が決まり、マドレーヌは苦悶。何とか京子の腕を取ったマドレーヌはバチボコバランサーからのぶら下がり腕十字でウナギにタッチ。ウナギは喧嘩に身分の上下なしで京子を絞るが、京子は持ち前の怪力でウナギをそのまま持ち上げ、高速ブレーンバスターでぶん投げる。ここで再び貴子が登場。まだ怒りは収らない貴子に、ギャンレーヌは連携攻撃で対抗する。しかし、デビュー戦で火花を散らし、35年経った今もタッグを組むW井上のタッグワークがやはり上回る。貴子は裏拳から京子の投げっぱなしジャーマンに繋ぎ、なおもカットに来るウナギをDDTで排除。最後はこの日の主役・京子が代名詞の必殺ナイアガラドライバーでスリーカウント!地元のファンに同期の絆の力を見せつけた。

第4試合 セミファイナル W.W.W.Dタッグ選手権試合30分一本勝負 本間多恵 & 尾﨑妹加 vs 佐藤綾子 & 中森華

[王者組・SPiCEAP]●本間多恵 & 尾﨑妹加 (16分5秒ドラゴンスープレックスホールド) 佐藤綾子○ & 中森華子[挑戦者組・綾華]
※第19代王者組が2回目の防衛に失敗。挑戦者組・綾華が第20代W.W.W.Dタッグ王者となる

綾華、タッグ二冠王者へ!
京子凱旋に花を添える

セミファイナルのタッグ選手権は、京子が尊敬するレジェンド・ブル中野さんによるタイトルマッチ宣言で開戦!数々のタイトルを獲得してきた佐藤と中森。16年間夢見た「綾華」でのタッグベルトをやっと手にし、勢いそのままに南陽決戦を迎えた。揃いのニューコスチュームで気合十分だ。元ウェイトリフティング3冠王者の実績を持つ尾﨑と佐藤のロックアップからスタート。圧倒的な力で押し込む尾﨑に対し、綾華はダブルで攻撃。すぐさま本間も加勢し形成逆転。SPiCEAPは情け容赦なく佐藤の膝を攻める。古傷を抉られた佐藤は悶絶!佐藤が逃げるようにサミングからのおぼんの達人で中森へチェンジ。中森は尾﨑を蹴散らし、本間の顔面に膝蹴り。本間もぶら下がり腕十字、一瞬の隙をついたワキ固めで攻める。TAEロックを佐藤がカットすると、本間はすぐさま尾﨑に交代し、中森のキックと尾﨑のパワー殺法のぶつかり合いに。尾﨑がロープ反動に走れば中森も追っかけのミドルキック。お返しで尾﨑も強烈なカウンタータックル。この一進一退の攻防に佐藤も加わり尾﨑を挟み撃ちに。タッチを受けた佐藤はWアームの体制。持ちこたえた尾﨑がアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げるが、中森がカット。尾﨑からのタッチを受けた本間はアンクルホールド、膝十字でまたも佐藤の膝攻め。さらに尾﨑が追撃のセントーンを投下!合体619をSPiCEAPが見事に決めれば、綾華はダブルミサイルキックで本間を吹っ飛ばす。今度は尾﨑が両腕のラリアットで2人をなぎ倒す。佐藤を捕まえたSPiCEAPは、友情パワー炸裂の特攻バスター!カウント2.99で中森のカットが間に合う。本間が佐藤に飛びつき丸め込みを狙うが、持ちこたえた佐藤はぶっこ抜きジャーマン。両軍入り乱れた大熱戦は、中森の破天荒でアシストを受けた佐藤のドラゴンスープレックスホールドで決着!これで綾華はそれぞれの団体のタッグ王座を獲得。個々の実績充分な2人が、タッグとしての栄冠も一気に2つ手にした。山形県出身の佐藤がマイクを持ち、「京子さんの生まれ育った町でタッグベルトを巻けて嬉しいです。ここで発表します。11月3日、山形県庄内町で自分の凱旋興行やります!」と話すと、ファンは大喜び。このベルトを持って凱旋したいと意気込む佐藤。二冠で凱旋なるか?綾華の防衛ロードに大注目だ。

第5試合 メインイベント 総合補聴サービス 株式会社秀電社山形マルハン 山形すこだま元気プロジェクト協賛 井上京子凱旋・デビュー35周年記念スペシャル6人タッグマッチ 30分一本勝負 井上京子 & ジャガー横田 & 梅咲遥 vs アジャコング & 尾崎魔弓 & ななみ

○井上京子 & ジャガー横田 & 梅咲遥 (16分27秒 体固め) アジャコング & 尾崎魔弓 & ななみ●
※ラリアット

超豪華6人タッグ
凱旋試合で京子勝利!!

メインイベントには再び京子登場!ベテラン陣に伸び盛りの若手を加えた、超豪華スペシャル6人タッグが京子の35周年大会を華やかに締め括る。山形県の人気タレント・ミッチーチェンが特別リングアナウンサーとして各選手を力強くコール。京子とミッチー、山形2大スターの共演だ。リング上で記念撮影が行われようとしたところに「するかバカヤロー!」とカメラを構えたファンの期待を裏切るようにアジャがミッチーを襲撃。いきなり場外戦にもつれ込む波乱の展開に。アジャが捕まえたのは梅咲。エルボードロップはブリッジで返した梅咲だが、アジャの反則攻撃、さらに尾崎のチェーンに苦悶。尾崎はレフェリーの制止もきかずやりたい放題に梅咲をいたぶる。替わって入ったななみにドロップキック一閃、ここで京子にチェンジ。京子はこの日2試合目とは思えぬ豪快な戦いぶりを見せ、さらにジャガーとの合体攻撃も炸裂!リングはななみと梅咲の若手対決に。エルボー合戦やドロップキックでフレッシュファイトを展開。ここで尾﨑がまたもチェーンを持って登場。梅咲がチェーンを掴むと、ジャガーも加勢。さらにななみ、京子、アジャも加わり、リング上は綱引き状態に。尾崎が手を離し、倒れた京子軍に尾崎、アジャ、ななみが次々と襲いかかる。梅咲はネックブリーカー、フットスタンプ、ブレーンバスターで窮地を切り抜け、ジャガーにチェンジ。ジャガーの卍固めを怪力で振りほどいたアジャだが、ブレーンバスターを切り返されDDT、浴びせ蹴りの連続攻撃の餌食に。そしてリングはアジャと京子の超パワー対決へと展開。京子がナイアガラの構えに入るが、100キロ超のアジャの巨体は上がらず。アジャの裏投げ、ななみのボディプレスを連続で受けた京子だが、もう一度コーナーに上ったななみに逆襲の雪崩式ブレーンバスター!ななみもガムシャラにエルボーを打ち、鋭いタックルで京子を倒してみせる。尾崎とアジャがななみのアシストに入るが、アジャの一斗缶は尾崎に痛恨の誤爆!この隙に京子軍は猛反撃。ジャガーの浴びせ蹴りに梅咲の投げっぱなしジャーマンで京子の勝利をお膳立て。トドメを刺すのはやはりこの人、京子が剛腕から放つラリアットで凱旋試合を白星で飾った。南陽市長からの勝利者賞を受け取った京子はマイクを持ち「今年もう1回、山形でやらせていただきます。庄内町は少し遠いですがよろしくお願いします。また来年も南陽でできたらいいなと思っています。応援してください。今日は皆さんありがとうございました!」と満員のファンに呼び掛け、大団円!京子の笑顔で凱旋大会は幕を閉じた。