2023/4/29(土) 後楽園ホール大会

ディアナ旗揚げ12周年の後楽園ホール大会、多数のご来場まことにありがとうございました!大熱戦の模様をレポートでお届けいたします。なお、この大会は2023年5月13日 23時59分までDIANA Liveで視聴可能です。ぜひ、ご覧ください!

試合前 ミニライブ(ミーウェルさん、あすきょうさん)

カルッツかわさき大会でも美声を披露したミーウェル、プロレスファンにはお馴染みの双子ユニット・あすきょうが試合前のミニライブに登場。ミーウェルは抜群の歌唱力で、あすきょうは双子ならではの息ぴったりのパフォーマンスで、会場を大いに盛り上げた。

試合前 練習生紹介「夢を語ろうプロジェクト」

写真右から、井上京子・みずき・まこと・ねね・るるか・ねね

「夢を語ろうプロジェクト」として、カルッツかわさき大会名古屋大会に続いて5名の練習生(みずき・まこと・ねね・るるか・ねね)の挨拶が行われた。大きな夢を持ってディアナに入門した5人は聖地・後楽園ホールのリング上で、デビューに向けての意気込みを語った。京子が「早い子だと10月の後楽園に間に合うかもしれません」と匂わせると、客席からは期待を込めて大きな拍手が送られた。

第1試合 ゑびすやデボラKさんを応援する会協賛 シークレットキャプテンフォールマッチ制限時間20分 ななみ&美蘭&高瀬みゆき&網倉理奈&米山香織&小林香萌 VS デボラK&Himiko&中森華子&笹村あやめ&真琴&沙恵

○ななみ&美蘭&高瀬みゆき&網倉理奈&米山香織&小林香萌(15分50秒 ジャパニーズレッグロールクラッチ)デボラK&Himiko●&中森華子&笹村あやめ&真琴&沙恵
※退場順:沙恵、小林、米山

※キャプテンは試合前の抽選で決定。赤コーナーキャプテンは網倉、青コーナーキャプテンはHimiko

12人タッグで後楽園大会スタート!美蘭は新コスチュームでデビュー1周年

ディアナ旗揚げ12周年を記念する後楽園ホール大会は、各団体のタイトルホルダーも多数登場する賑やかなシークレットキャプテンフォール・ノータッチルール・12人タッグマッチでスタート。試合前に抽選で各チームのキャプテンが決定。しかしこのキャプテンは選手達には知らされないという特殊ルール。キャプテンはHimikoと網倉に決定し、何も知らない選手たちが華やかに入場。ゴングが鳴るといきなりの場外戦へ。リングに残ったななみと笹村、2人のマッチアップは試合巧者の笹村に軍配。笹村は仲良しのデボラをリングに呼び込んだが、そのデボラに狙いを定めた赤コーナーチーム。真琴がカットに入り、今度はお返しとばかりに全員で美蘭を攻撃する青コーナーチーム。昨年4月29日の後楽園大会でデビューし、この日が丁度1周年となる美蘭。先輩達のお手洗い祝福を受ける美蘭に、声援が解禁された後楽園ホールは美蘭コールが起こる。元・アクトレスガールズの網倉と高瀬による逆水平チョップの共演や、同期である中森と真琴のW攻撃、ななみらんの連携など見処盛り沢山の展開に。ここで再び美蘭を狙う沙恵と笹村。笹村のミサイルキックが沙恵に誤爆してしまい、この隙に美蘭が沙恵をフォールし3カウント。しかし沙恵はキャプテンではなかったため、試合は続行に。4.21フューチャーサイトでタッグを結成した網倉とななみがデボラを狙うが、5人のトレイン攻撃で反撃されてしまう。キャプテンの網倉がフォールされると客席は大興奮!なんとか2で返すと、PURE-Jのタイトル保持者同士の中森と高瀬の対決に。続くHimikoと小林の勝負は米山も加わり、前タッグ王者組・パフューム(仮)の合体攻撃を披露。パフュームのコンビネーションでキャプテン・Himikoをフォールするが真琴と中森がカット。逆に米山と小林がスリーを取られ退場。Himikoとななみ、ディアナ所属同士の一騎討ちに。HimikoのWアーム卑弥バスターからのフォールは網倉がセントーンでカット。高瀬がラリアットでチャンスを作り、ななみがダイヤル固めで回転させ、不意打ちのブリッジ!このフォールががっちり決まり、キャプテンのHimikoからスリーカウント!京子から「ルールをしっかり理解してななみが勝ちなさい」と命じられていたななみ。京子の期待に応えてみせた!

第2試合 ストロングスタイルプロレス提供試合 タッグマッチ20分一本勝負 タイガー・クイーン&日高郁人 VS 川畑梨瑚&スーパー・タイガー

○タイガー・クイーン&日高郁人(11分31秒 タイガースープレックスホールド)川畑梨瑚●スーパー・タイガー

未だ負け知らずのタイガー・クイーン まさに「女王」!

ディアナのビッグマッチではお馴染みとなっているストロングスタイルプロレス提供試合。タイガーと日高が男子ならではの迫力ある攻防で魅せ、負け知らずのクイーンに身体能力抜群の川畑が挑む。川畑の誤爆から日高が2人を場外で捕まえると、コーナーに上ったクイーンはムーンサルト発射!タイガー・クイーンの名にふさわしい空中殺法で観客を魅了。川畑は華麗なキックを連発し、ジャーマンでクイーンをぶん投げるが日高がカット。クイーンも負けじと放つぶっこ抜きジャーマンはタイガーがカット。この攻防に終止符を打ったのはやはりクイーン。ツームストンパイルドライバーを返されたが、続くタイガースープレックスで美しく弧を描き、川畑から快勝。虎の女王は余裕の笑みを浮かべ、リングを下りた。

タイトルマッチ宣言(ブル中野さん)

第3試合のタッグ選手権、セミファイナルのエリザベス選手権、そしてメインイベントのシングル選手権。ディアナ3大タイトルのタイトルマッチ宣言を行うのはレジェンド・ブル中野さん。現役時代の入場曲に乗って登場し、3試合分のタイトルマッチ宣言を行った。

第3試合 バリューアップマネジメント協賛 W.W.W.Dタッグ選手権試合30分一本勝負 [王者組・SPiCEAP]本間多恵&尾﨑妹加  VS  マドレーヌ&関口翔[挑戦者組・カケマド]

[王者組・SPiCEAP]○本間多恵&尾﨑妹加 (14分59秒 片エビ固め)マドレーヌ●&関口翔[挑戦者組・カケマド]
※特攻バスター
※第19代王者組が初防衛に成功

マドレーヌ、惜しくも初のベルト獲得ならず

約1ヶ月の欠場からの復帰が前哨戦となり、連敗でタイトルマッチ当日を迎えたマドレーヌ。本間には「翔を潰せば(勝てる)、と思ってます」と煽られたマドレーヌは雪辱なるか。カケマドは青で揃えたコスチュームを纏い、2人の入場曲をミックスした新テーマ曲で入場。抜群のコンビネーションを誇るSPiCEAPに挑む。まずは尾﨑のパワーに押されるマドレーヌだが、関口との連携で反撃。しかし王者の連携は挑戦者を上回る。本間をコーナーに振り、側転バックエルボーを狙うマドレーヌ。これを躱した本間は2人をコーナーに追い詰め尾﨑を呼び込む。尾﨑は猛突進で2人まとめてボディアタック!さらに対角のコーナーに振られたカケマドは待ち構えていた本間のぶらさがり腕十字の餌食に。カケマドを分断したSPiCEAPはマドレーヌを徹底的にいたぶる。ローンバトルを強いられるマドレーヌはMMA仕込みのキックからフェイマサーで脱出。替わった関口は尾﨑のラリアットを封じるべく、しつこく腕を攻めていく。しかし尾﨑の怪力は止まらない。関口を軽々と持ち上げ、大迫力のアルゼンチンバックブリーカー!マドレーヌが決死のカット、関口は再び尾﨑の右腕に狙いを絞る。マドレーヌと本間に替わると、本間の得意の関節技でマドレーヌはピンチに。エスケープしたマドレーヌも関節技やスリーパーで逆襲するが、本間はこれを切り抜け、前哨戦のフィニッシュ技となったTAEロックに捕らえる。悶絶するマドレーヌを関口がカットで救うが、今度は尾﨑がラリアットで関口をなぎ倒す。本間とマドレーヌのエルボー合戦に関口が飛び出しSTO、さらにマドレーヌの逆打ちが流れるように決まるがこれも尾﨑がカット。SPiCEAPの合体619が決まり、尾﨑はキン肉バスターの要領でマドレーヌを持ち上げ、そこに本間がミサイルキック!粘るカケマドだったが、この合体技「特攻バスター」の前には打つ手なし。SPiCEAPが防衛街道爆走の予感だ。

第4試合 整体サロンICHI、整体サロンソレシカ協賛 スペシャルシングルマッチ20分一本勝負 井上京子 VS ウナギ・サヤカ

○井上京子(14分5秒 パワーボム)ウナギ・サヤカ●

ウナギが傾く、京子が吼える!「ギャン期」が生んだ奇跡のスペシャルシングルマッチ

1.29名古屋大会のマイクで電撃決定した京子とウナギのスペシャルシングルマッチ、いよいよ開戦!今年デビュー35周年を迎える京子は、自身が12年前に旗揚げしたディアナマットでまさかの「査定」マッチに臨む。プロレス界で今最も話題になる女社長・ウナギがド派手に登場すれば、ディアナ社長・京子はディアナの団体カラーであるピンクをふんだんに取り入れたニューコスチュームで堂々リングイン。早くも両者のファンは大熱狂!試合開始のゴングが鳴ると、後楽園に駆け付けたひつま武士から大・ウナギコールが起こり、京子ファンも負けじと京子コール。ウナギはフェイスバスター、ギロチン、城門突破で先制攻撃。さらに踵落とし、ビッグブーツと一気の攻めで京子を場外へ。ウナギは京子のラリアットをかわすと、京子を客席に投げ飛ばす。さらに南側の客席を駆け上がり、会場中で大暴れ!ウナギのキックで階段から転げ落ちた京子は命からがらリングへ。リング上でもウナギは攻め手を緩めない。猛攻を耐え抜き、これより我は修羅に入るを2で返した京子はラリアット一撃で流れを変える。天才・京子と傾奇者・ウナギにリングは狭すぎるのか、2人は再び場外へ。今度は京子がウナギを客席に投げ飛ばし、高速ブレーンバスター!床に叩きつけられたウナギは場外カウント7でリングへ。大ダメージを受けたウナギだが、パワーボムの構えを切り返してヨーロピアンクラッチ。再びの修羅に入るを狙うウナギを追って京子もコーナーへ上り、雪崩式ブレーンバスター!リングのど真ん中で大の字に倒れるウナギを、大声援が後押ししカウントは2。ウナギは追撃のラリアット連発も全てキックアウトしてみせ、ビッグブーツ連発。京子は意地で肩を上げ、渾身のラリアットを打つと、最後は必殺のパワーボムで完璧なスリーカウント!京子はマイクを握り「井上京子、どうだったかな?査定して」と問いかける。ウナギは「あなたたちが作ってきてくれた女子プロレス、今同じリングにいることを感謝してる。だけど、超えないと新しいプロレスは作れない。だから私は必ずあなたを超えます。ずっと大きな壁としてリングにいてください」と涙ながらに語る。どうやら査定に合格したらしい(?)京子は「最後に、京子さんって言って」と、かねてからの呼び捨て撤回を要求。ウナギは「分かりました。またシングルお願いします。なっ、井上京子!」。2人は笑顔で抱擁し、700名超の大観衆からは万雷の拍手。ウナギが「京子さん」と呼ぶ日は来るのか?

セミファイナル さいたま新都心ジャガークリニック協賛 W.W.W.Dエリザベス選手権試合30分一本勝負 [王者]ジャガー横田  VS  [挑戦者]藪下めぐみ VS  [挑戦者] KAZUKI

○[王者]ジャガー横田(8分50秒 外道クラッチ)藪下めぐみ[挑戦者]●
※もう一人は挑戦者・KAZUKI

※第10代王者が3回目の防衛に成功

ジャガー、かつての教え子を下し見事な防衛!

4.23OZアカデミー後楽園大会で尾崎魔弓と共にOZ認定タッグベルトを奪取し、61歳にして2冠王者のジャガー。挑戦者に吉本女子プロレスJd時代の教え子であるKAZUKIと藪下を迎え、ヒールユニット・CRYSIS同門対決での防衛戦に臨む。挑戦者のW攻撃で奇襲を食らったジャガー。しかし2人まとめてリング下へ落とし、そこにジャガーがダイブ!藪下をリングに戻しフィッシャーマンズバスター。浴びせ蹴りの構えに入るジャガーを藪下がデッドリードライブで落とすと、KAZUKIがフォールを横取り。今度は藪下がKAZUKIのフォールを横取り。KAZUKIは藪下に膝蹴り、藪下はKAZUKIに得意の関節技を仕掛ける。挑戦者同士の攻防に、ジャガーはパイプ椅子攻撃。ジャガーの卍固めに、藪下が背後からのドロップキック。藪下がジャガーとのW攻撃と見せかけ、ジャガーを丸め込むがKAZUKIが慌ててカット。KAZUKIが藪下に水車落としでフォールしている間にジャガーはセカンドロープに上り、キックアウトの瞬間に2人まとめて浴びせ蹴り。藪下はKAZUKIを場外へ落とし飛び付き式腕十字を狙うが、これをジャガーが切り返して丸め込みを連発。外道クラッチでかつての教え子を下し、見事3回目のエリザベス防衛に成功!もはや敵なしの強さを見せつけた。

メインイベント 程一級建築士事務所、昭和サービス協賛 W.W.W.Dシングル選手権試合30分一本勝負 [王者]佐藤綾子 VS 梅咲遥[挑戦者]

○[挑戦者]梅咲遥(24分57秒 ブラスト)佐藤綾子[王者]●
※第16代王者が4回目の防衛に失敗。挑戦者・梅咲が第17代王者となる

ディアナに新時代到来!梅咲、新必殺「ブラスト」で佐藤を撃破し頂点へ

いよいよ若きエース・梅咲がシングル王座に挑む。これまでのシングル対決で佐藤からの勝利はない梅咲。4.9アミスタでの前哨戦でも直接のピンフォールを許している。佐藤は「遥のためにも、まだまだ壁でいる。ベルトを持ってディアナを引っ張るのは私の役目」と可愛い後輩の挑戦を跳ね返す覚悟だ。梅咲は真っ赤なニューガウンで登場。佐藤もコスチュームを一新し気合い充分。ゴングが鳴ると手四つからグラウンドの展開に。ベテラン佐藤の技が光るが、梅咲も互角に渡り合う。梅咲がヘッドシザーズホイップからドロップキックで佐藤をリングから落とすと、観客の目の前で激しいエルボー合戦。乱闘は東側雛壇最上段に及ぶ。佐藤はさらにリングの鉄柱にも梅咲を激しく叩きつける。リングに戻ると梅咲が猛攻。ネックブリーカー、弓矢固め、ドロップキック、さらに押さえ込みの連発。しかし王者・佐藤は威力のあるドロップキックで梅咲を吹っ飛ばす。キャメルクラッチは噛み付いて逃れた梅咲だが、佐藤の反撃は止まらない。今度は梅咲が場外へ蹴落とされ、佐藤はコーナーへ上る。梅咲は佐藤をコーナーから引きずり落とし、場外戦の主導権を握る。場外でブレーンバスターを2連発、しかし3発目は佐藤がお盆殴打で切り抜ける。それでも怯まない梅咲は北側ステージからプランチャ発射!リングに戻るとミサイルキックで畳み掛ければ、佐藤もミサイルキック連発のお返しだ。梅咲がジャーマンで投げれば、佐藤もジャーマンでやり返す。一進一退の攻防が続くが、梅咲は非情にも4の字固めで佐藤の膝を攻めていく。4.23アミスタ大会を膝の負傷で欠場している佐藤は悶絶。動く佐藤をがっちり捕らえて離さない梅咲。佐藤は何とかロープに逃げるが梅咲は追撃のスープレックス。2で返されると間髪入れずにラ・マヒストラルで丸め込むが佐藤は華麗な身のこなしでかわし、ジャパニーズレッグロールクラッチを狙う。佐藤のブリッジを梅咲は横に倒れて脱出し、強引に丸め込む。続けざまの丸め込みにも百戦錬磨の王者は肩を上げ続け、ドラゴンスープレックス2連発。これで決まったかと場内からは溜め息が漏れるが、間一髪梅咲の肩が上がる。佐藤は最後の一撃、ジャガー式クロスアームスープレックスの構え。クラッチをほどいた梅咲は力を振り絞り、ジャーマンを連発!これでも決まらないと見るや、梅咲は背後から佐藤の左足と右腕をクラッチし、「ブラスト」と名付けられた新技のスープレックスでがっちりホールド!今井レフリーがマットを確かに3回叩くと、場内は割れんばかりの大歓声!約25分の大熱戦の末、キャリア4年、22歳の新王者が誕生した。金色に輝くベルトを腰に巻き「佐藤さんを倒す一心でずっと頑張ってきました。ディアナで頑張っていくって決めた理由は高くて高すぎる佐藤さんの壁があるから。佐藤さんがいなかったら強いプロレスで勝てなかった。チャンピオンになっても、佐藤さんについていきたい。佐藤さんと自分が先陣を切ってディアナの未来を作っていきたい。これからも高い壁でいてください」とマイク。佐藤は「そのベルトが遥をより輝かせるし、ベルトと共に成長できる。私より強い人なんていっぱいいる。私についてくじゃダメだって。抜き返すよ?また、狙うんで」と言い残しリングを後にした。「シングルベルトを巻いて、言いたいことややりたいことがたくさんある。私らしくやっていくので、皆さんついてきてください」とファンにアピールし、バックステージでは京子やジャガー、さらにはスターダム勢との対戦を希望した梅咲。若きエースから若きチャンピオンへ。その防衛ロードに大注目だ。