【試合レポート】2023/3/19(日) 大阪・176BOX大会

2023年3月19日(日)に大阪府豊中市・176BOXで行われた、笑いあり乱闘ありの大会の模様をお届け!

第1試合 タッグマッチ20分1本勝負 佐藤綾子&マドレーヌ VS ななみ&美蘭 


○佐藤綾子&マドレーヌ(12:56 ジャーマンスープレックスホールド)ななみ●&美蘭

高校1年生のななみと中学1年生の美蘭が組む「ななみらん」と、佐藤綾子&マドレーヌの「CRYSIS」による、ディアナ純血マッチで大阪大会がスタート。キャリア1年に満たない美蘭はCRYSISのタッグワークに早くも捕まるが、スクールボーイ、低空ドロップキックからななみにチェンジ。ななみはCRYSISの凶器攻撃を浴び、マドレーヌが驚異のバランス感覚から繰り出すバチボコバランサーの餌食に。CRYSISがまずは試合のペースを掴んだが、ダイヤル固めからななみらんも反撃。連携攻撃でマドレーヌをフォールするもカウントは1。コーナーに振られた美蘭はマドレーヌの側転バックエルボー、フェイマサーを浴び、佐藤にはスープレックスでぶん投げられてしまう。これを返した美蘭はななみのアシストでクロスボディ、軽やかなその場跳びムーンサルトを放つ。替わったななみは鋭いタックルで佐藤を倒し、得意のノーザンライト! この鮮やかなブリッジにはマドレーヌがカットに入る。佐藤のジャパニーズレッグロールクラッチは美蘭が決死のカット。佐藤のフィッシャーマンやミサイルキックの猛攻を耐えるななみだが、マドレーヌのキックから佐藤のジャーマンに万事休す。若手タッグの攻撃をしっかり受け切ったCRYSISの快勝だ。

第2試合 タッグマッチ20分一本勝負 デボラK&沙恵 VS  本間多恵&尾﨑妹加

●デボラK&沙恵(12:50 TAEロック)本間多恵○&尾崎妹加

昨年10月の後楽園のシングルマッチがドローに終わり、遺恨清算とはいかなかったデボラと沙恵が久々にタッグを組む。不穏な2人は赤コーナーでバチバチの視殺戦に。対するSPiCEAPはプロレス以外に音楽活動も共にする良きパートナー同士だ。SPiCEAPの奇襲で試合開始のゴングが鳴る。沙恵はビッグブーツ、フィッシャーマン、スリーパーで本間を捕まえ、デボラとの連携を狙うがこれを躱され、逆に本間と尾﨑の息の合った合体攻撃を浴びる。尾﨑はウェイトリフティング仕込みの強烈パワーで沙恵を吹っ飛ばし、コーナーへのボディアタックを狙うが沙恵のぶら下がり首四の字がカウンターで決まる。替わったデボラは尾﨑と大柄ファイターらしくエルボー合戦を展開。デボラがタックルで尾﨑を倒しバックを取ったところを尾﨑は切り返し、迫力満点のアルゼンチンバックブリーカー! これを沙恵がカットするも、続く本間がデボラを関節技で絞る。切り抜けたデボラはミサイルキック、極楽固めでギブアップ勝ちを狙う。これを耐えた本間は尾﨑との合体619、ジャックナイフで畳み掛け、脇固めで逆襲! このピンチを沙恵がビッグブーツでカット。沙恵とデボラも連携を見せるがチームとしての完成度はSPiCEAPに軍配。尾﨑が沙恵をリング下でがっちり抑え、本間のTAEロックにデボラはたまらずギブアップ。尾﨑のパワーと本間のテクニック、そして2人のチームワークが光り見事な白星を挙げた。

第3試合  タッグマッチ時間無制限一本勝負 ジャガー横田&Himiko VS 救世忍者乱丸&花園桃花

○ジャガー横田&Himiko (13:40 体固め) 救世忍者乱丸&花園桃花●
※フィッシャーマンズバスター
※乱丸の強い要望により、20分一本勝負から時間無制限一本勝負、ノータッチルールに変更して行われた

大阪名物のコミカルマッチがディアナマットにも上陸だ。地元・大阪出身の乱丸はジャガーに断りなく「ノータッチルール」と「時間無制限一本勝負」にルールを変更し、試合開始前から早速乱丸ワールド全開! 乱丸は先発を買って出るが、相手が大先輩のジャガーと分かると怖じ気付き花園に交代。するとジャガーはHimikoに試合を託し、再び乱丸が登場。ここでやっと試合開始だ。乱丸は「お前何年目や?何歳?」と51歳でデビュー2年目のHimikoをいじり、逆襲のドロップキックを浴びる。さらにネックスプリングでの起き上がりにも失敗し自爆。替わってジャガーと花園の衝撃の遭遇だ。花園はジャガーを「横田」と呼び、さらにお花で煽ってみせる。ジャガーはお花を投げ捨て、しっかりと腰を落とした逆エビ固めで痛め付ける。「乱丸さん、助けて!」と叫ぶ花園だが、乱丸はカットに失敗し花園は大ダメージ。乱丸はまさかの凡ミスに花園の怒りのビンタを食らった上「役立たず」の烙印を押されてしまう。花園を捕まえたHimikoがダブルアーム卑弥クラッシャーでフォールすれば、役立たず呼ばわりの腹いせに花園に蹴りを入れる乱丸。ここでジャガーが加勢すると、花園はロープワークで相手を翻弄し、ジャガーにキャメルクラッチからのシャボン玉攻撃! このシャッターチャンスを観客のカメラで撮影していた乱丸は、なぜかHimikoにちょっとぶつかっただけで倒れてしまう。この大ピンチ(?)に、起死回生の凄い忍法「60分一本勝負のうちの、57分くらいの術」をかけ、両者一気に体力を消耗しまさかのダブルダウン! カウント9で何とか立ち上がりファイティングポーズをとるが、コミカル殺法に付き合うHimikoにジャガーがブチギレ! この隙に忍法・金縛りでジャガーとHimikoは動きを封じられてしまう。乱丸は金縛り解除からの誤爆を狙うが、エルボーはしっかり乱丸・花園に命中。怒り心頭のジャガーはHimikoとのコンビネーションで2人に強烈なかかと落としを見舞い、フィッシャーマンズバスターで花園からピン。大爆笑のコミカルマッチにも動じない強さを見せつけた。

第4試合  セミファイナル W.W.W.Dタッグ選手権試合 30分一本勝負 [王者組・ルミナス]梅咲遥&高瀬みゆき VS 米山香織・小林香萌[挑戦者組・パフューム(仮)]

[王者組・ルミナス]●梅咲遥&高瀬みゆき(15:58 体固め)米山香織○&小林香萌[挑戦者組・パフューム(仮)]
※ダイビング千豚♪
※第17代王者組が4度目の防衛に失敗。挑戦者組・パフューム(仮)が第18代王者組となる

挑戦者組のパフューム(仮)はなんとこの日が初タッグ。ルミナスとしてはカルッツかわさき大会で難敵・綾華を下し防衛したベルトを、実力者同士とはいえ急造のチームに渡すわけにはいかない。梅咲個人としてはここでがっちり防衛し、4.29後楽園大会で挑むシングルタイトル戦に向けて弾みをつけたいところだ。パフューム(仮)はゴングを待たずに奇襲をかける。高瀬が場外で2人を捕らえ、そこに梅咲がプランチャを狙うがルミナスは分断されてしまう。小林と米山は2人でポーズを決める余裕さえ見せ、梅咲への鼻フックを全方角に披露。ローンバトルが続く梅咲はさらに米山のモンゴリアンチョップからのキャメルクラッチ、小林の低空ドロップキックを浴びる。ネックブリーカーで窮地を脱した梅咲は今度こそ場外ダイブ! ここでやっと交代し、高瀬は小林に逆水平チョップ、重いエルボーを連発。しかし試合巧者の小林は米山との連続セントーンで高瀬を削る。米山は高瀬のえびす落としを切り返し、パワースラムも2で返す。替わった梅咲は米山と小林の初タッグとは思えない連携に苦戦。高瀬のカミカゼ、ギロチン連撃のアシストを受け梅スプラッシュで米山をフォールするが2.9で肩が上がる。勝負に出た梅咲がアメジストの弧を描くもカウント2で小林がカット。ラ・マヒストラルも切り返されてしまい、再びの梅スプラッシュを狙いコーナーへ。しかし小林が引きずり落とし、高瀬の誤爆を誘うとその隙にコーナーへ上ったのは米山! セカンドロープからのセントーンには間一髪肩を上げた梅咲。ならばと米山はコーナートップから再びのセントーン発射! 長い滞空時間からこれがクリーンヒット。梅咲はリングで大の字になり、まさかまさかの3カウントでタッグ王座陥落。4度目の防衛に失敗しチャンピオンの座を明け渡したルミナスは無言でリングを後にすると、米山はマイクで10日後の3.29に行われるYMZ新木場大会での防衛戦をぶち上げる。挑戦者は「一般公募」とするも、すぐさま名乗り出たのがこの日第2試合で白星を挙げた本間・尾﨑のSPiCEAPだ。パフューム(仮)はこの挑戦を快諾し、早速の初防衛戦が決定!ディアナのタッグ戦線に新風が巻き起こる。

第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負 井上京子 VS ドレイク森松

○井上京子(13:06 体固め)ドレイク森松●
※ラリアット

地元・大阪出身のドレイクがセコンドの沙恵とともにメインに登場。対する京子は、京子コールの中、堂々のリングイン。大阪大会のメインを飾るは超ヘビー級のパワー対決だ。まずはタックル合戦でドレイクを倒した京子だが、沙恵が乱入し京子は場外に落とされてしまう。鉄柱に打ち付けられ、リングに戻っても凶器攻撃を浴び、完全にドレイクのペースに。DDTから吊り天井を狙う京子だが、再び沙恵が乱入しパイプ椅子で京子を殴打! ドレイクは場外戦へ持ち込み、京子の巨体を客席に投げ飛ばす。京子は強烈な椅子攻撃を受けたが何とか立ち上がり、ドレイクの待つリング上へ。しかしそこでもドレイクの椅子攻撃が止まらない。京子は正攻法のラリアットで薙ぎ倒し、三度の場外戦へ。お返しとばかりにドレイクを客席に投げ飛ばしてみせる。カウント9でリングに戻ったドレイクを捕まえた京子は、雪崩式ブレーンバスターからパワーボムを狙うがここでまたも沙恵のパイプ椅子だ。四度目の場外乱闘にもつれ込み、今度はなんと95キロのドレイクがダイブ! 京子は大ダメージを負うが、客席から巻き起こる大・京子コールを受けてどうにかリングに戻る。沙恵のビッグブーツ誤爆を誘うと、渾身のラリアットで劣勢から大逆転のスリーカウント! ドレイク流のラフファイトに苦しめられた京子だが「あたしも力出しきった。ありがとう」とマイクで語る。ドレイクは「京子さんは全日本女子プロレス。自分はFMWでデビュー。正直、落ちこぼれでした。32年経って、やっと全女の選手にも追い付いたのかなって思います。もう1回チャンスください」と話す。京子は幾度も邪魔をされた沙恵とのタッグを提案。ドレイクも正式に組んでのディアナ参戦を示唆し、ベテラン勢のファイトでディアナリングはますます充実の予感だ。