第1試合 15分一本勝負
デビー・カイテル vs Himiko
◯デビー・カイテル(12分26秒 デビーローリングクレイドル)Himiko●
第1試合はInvader or Innovater同門対決。INVA結成後は対戦することのなかった2人。仲間だからこそ負けたくない思いをぶつけ合った。
序盤は互いの力を確かめ合うように、じっくりと腕を極め、足を極め…基本に忠実なチェーンレスリング。互角の攻防から均衡を破ったのはHimiko。リバース・インディアン・デスロックで厳しく足攻め。耐え抜いたデビーはカウンターのビッグブーツでHimikoを豪快になぎ倒し、背後からのスライディングエルボー。カウント2に終わると、興奮状態のデビーはソフト今井レフェリーの胸ぐらを掴んで威嚇。そしてHimikoを場外へ蹴落とし、観客席で大暴れ。もちろん乱闘はデビーの土俵。優位を保ってリングへ帰還する。リング上ではHimikoが得意のレッグシザーズネックロックでギブアップを迫り、脱出しようともがくデビーのエスケープを許さない。デビーが動いてもクラッチを解かないHimikoだったが、デビーがどうにかロープに足を伸ばす。これまで様々な用途で試合中も活躍してきたオリジナルHimikoタオル(※在庫残り僅か!)が今日も登場。タオルでデビーの口を塞ぎ、そのままデビーをぶん投げる。気付いた今井レフェリーがタオルを観客席に投げ捨てる。怒りのデビーは串刺しジャンピングニーに顔面蹴り、ブロックバスターと反撃に出る。Himikoは高さのあるバックドロップでデビーをマットに叩きつけ、デビーは鮮やかなブリッジを描くノーザンライトスープレックス。そして両者多彩な丸め込みに切り返しの応酬となり、どちらに転ぶか分からない好勝負の末、デビーが同門対決の白星をもぎ取る。この一回転を加える変形横十字固めは自身の名を冠して「デビーローリングクレイドル」だ。戦い抜いた2人は握手を交わし、抱擁。さらにINVAの結束が深まったようだ。
第2試合 6人タッグマッチ20分一本勝負
ジャガー横田 & 梅咲遥 & 世羅りさ vs 井上京子 & 香藤満月 & 尾﨑妹加
ジャガー横田&◯梅咲遥&世羅りさ(15分41秒 サムソンクラッチ)井上京子&香藤満月●&尾﨑妹加
第2試合はなんとも豪華な6人タッグ!京子を筆頭に尾﨑と香藤という怪力大集合の京子軍。対するジャガーは梅咲に世羅と実力派の2人を率いて登場だ。京子軍は京子の「行くよ!」を合図に奇襲!ジャガーに集中砲火だ。「今日はジャガーさんやっつけるぞ!」と勢いづく京子だったが、あっさりジャガーに捕まり「ごめんなさい、ごめんなさい」と命乞い。ここでジャガーから梅咲にチェンジすると京子の態度が一変。梅咲に鋭い視線を突き刺し、エルボー連打も堂々と受けきり、反撃のダンシングツリー。ノリの良い観客の手拍子で京子は腰をフリフリ。するとジャガーが京子に近付き、京子はその気配だけで「怖っ…顔怖っ…」とクラッチを解いてしまう。ジャガーがオーラだけでカットしたものの、梅咲のピンチは続く。尾﨑のパワー殺法に対し足の甲へのグーで応戦すると、京子軍全員からの袋叩きにあってしまう。既に大ダメージを受けている梅咲に、今度は加藤が巨体と大声を浴びせて追い詰めていく。そしてお次は尾﨑がキャメルクラッチ。梅咲がパートナーに助けを求めても、尾﨑が引きずって赤コーナーに連行。ローンバトルを強いられた梅咲は持ち前の負けん気で京子にマシンガンエルボー。京子は「痛いけど…痛くない!」とラリアット。それでもへこたれない梅咲は低空ドロップキックを突き刺してようやく世羅にチェンジ。ジャガーとの連携やワンツーエルボーで怪我の影響を感じさせない全力ファイトだ。京子から尾﨑に代わると、世羅は梅咲を担いで尾﨑の上に放り投げ、追撃のセラリズムバスター。今度はジャガーが浴びせ蹴りと、ジャガー軍も尾﨑を捕まえていく。尾﨑はサイドスープレックスでジャガーをぶん投げて香藤にチェンジ。香藤は大先輩のジャガーの反則攻撃に悲鳴。ジャガーと梅咲をまとめてクロスボディでなぎ倒した香藤は梅咲とのエルボー勝負に出る。梅咲に引けを取らない力強いエルボーを打つ香藤だったが、ボディプレスは自爆に。梅咲がチャンスを迎えたに見えたが、尾﨑と京子のサンドイッチラリアットに香藤のボディプレスを被弾しぺちゃんこに。ジャガー軍も梅咲と世羅の連続エルボー、ジャガーの浴びせ蹴りで逆襲。梅咲の梅スプラッシュは京子が阻止して不発。京子の雪崩式ブレーンバスター、尾﨑のダイビングセントーン、香藤のダイビングボディプレスを連続で食らった絶対センターは絶体絶命の大ピンチに。ここでジャガーが会場内のハロウィンの装飾を香藤の顔に押し付け視界を一瞬奪い、香藤は驚きのあまり固まってしまう…。梅咲がこの隙にサムソンクラッチでスリーカウント!大ピンチからの大逆転勝利となった。
第3試合 シングルマッチ15分一本勝負
佐藤綾子 vs 炎華
◯佐藤綾子(13分31秒 ドラゴンスープレックスホールド)炎華●
ベテラン佐藤とPOP王者炎華の初シングル。ロックアップから佐藤の得意なチェーンレスリング。手四つからの押し合いでは佐藤が圧倒。佐藤が熟練の技で序盤の展開をリードしていくものの、炎華も負けじと食らいついていく。普段はほとんど見せることのないドロップキックに煽るような顔面蹴りと、打撃でもリードする佐藤。佐藤のテクニックを存分に味わった炎華は持ち前のスピードで対抗だ。軽やかなドロップキックを連発。佐藤は力強いミサイルキックにWアームスープレックス。炎華も小柄な体で力いっぱいのエルボーを打ち鈍い音を鳴らす。続くスペースローリングエルボーはキャッチされてしまうものの、バックを取られた体勢からカサドーラへの切り返し、STFへの移行とこちらもテクニックが光る。佐藤がロープを掴んだが、炎華は今度こそスペースローリングエルボーを命中させる。炎華がコーナーに上れば佐藤も追う。炎華が佐藤を落下させると佐藤はおぼんを取り出すが、炎華のミサイルキックでおぼんもろとも吹っ飛んでしまう。そして佐藤もお返しとばかりにミサイルキック発射。セコンドのデビーが今井レフェリーに難癖をつけ、その隙にセコンドのHimikoから受け取ったおぼんで佐藤が凶器攻撃。INVAの狡いチームワークで勢いに乗り、炎華の丸め込み攻勢をかいくぐる佐藤。ジャンピングニー、佐藤トランペット、トドメのドラゴンスープレックスと、得意技フルコースで勝負を決めた。
第4試合 タッグマッチ20分一本勝負
[にじゅうまる]羽多乃ナナミ & 網倉理奈 vs 美蘭 & 咲蘭
羽多乃ナナミ&◯網倉理奈(18分9秒 エビ固め)美蘭●&咲蘭
※ダブルアーミンバスター
タッグ王座はカフェイン&クラッシュの返上により現在空位。元タッグ王者がみらんさらんの高校生コンビを撃破し、王者返り咲きを宣言した。
まずはみらんさらんがいきなりのWドロップキックで先制攻撃。するとナナミに網倉が加勢し、にじゅうまるも早速チームワークを発揮。咲蘭の動きを封じつつ美蘭へ集中攻撃だ。孤軍奮闘の美蘭に、咲蘭がようやく助太刀に入りドロップキック。これでナナミを吹っ飛ばすが、ナナミは力強いボディスラムやボディアタックで反撃して網倉にチェンジ。咲蘭が網倉をクリストで捕らえるとナナミが救出に向かう。すると美蘭もナナミにクリスト。にじゅうまるを完封してみせる。網倉がロープを掴むと咲蘭が追撃のスリーパー。咲蘭をコーナーに叩きつけて脱出した網倉だが、咲蘭の連続ドロップキックやフットスタンプを浴びる。網倉はヒップドロップを落としてナナミにチェンジ。替わって入ったナナミにもフットスタンプやミサイルキックを放つ咲蘭。美蘭にチェンジし、ディアナの未来を背負って立つ2人のマッチアップに。美蘭が打点の高いドロップキックを連発し、クロスボディを受け止められてもスイングDDTに切り返す。軽やかで華麗な美蘭の連続攻撃に対し、ナナミは豪快なボディアタックやカウンターの胴締めスリーパー。美蘭がロープに近づくとドラゴンスリーパーに移行。エスケープを許すも、すぐさまボディアタックで追い打ちをかける。デスバレードライバーで美蘭をマットに叩きつけるがカウントは2。網倉にチェンジするナナミだったが、網倉は疲れの見えるナナミを「頑張りどきだぞ!」と励ましながら呼び込みトレイン攻撃。ナナミは咲蘭を抑えることに徹し、勝負を網倉に託す。網倉は美蘭の619をかわし、ウラカンラナを逆エビ固めに切り返し、カナディアンバックブリーカー。美蘭のピンチに、ナナミを振り切った咲蘭がドロップキックで飛び出す。試合終盤で両軍とも連係攻撃が光り、高校生コンビも必死に食らいつく。美蘭が網倉のサイドスープレックスを食らうもハイキック、網倉はふらつきながらもカウンターのラリアット、そのフォールを横十字に切り返し、返されてもウラカン…と一進一退の攻防に。網倉が美蘭にパワースラム、ナナミが紗蘭にノーザンライトスープレックス、そして同時発射プレスとにじゅうまるがタッグの力で終盤の混戦をモノにし、とどめは網倉がダブルアーミンバスター!メインで堂々の勝利を飾った。
敗れた咲蘭は握手を求めた網倉にまさかの張り手!「これからも戦っていきましょう!」の呼びかけにもみらんさらん揃って無反応…。Z世代の扱いに困った網倉はナナミにマイクを託す。「タッグ王座は空位。これは私達が狙うしかないってことですよね!」と王座返り咲きを目指して再び歩むことを決意。バックステージでもベルトへの思い、パートナーへの思いを語る。「久々でしたけど、勢いはベルトを持ってた時よりも増してると今日感じました。私たちが獲りましょう!」と自信を滲ませていた。空位のベルトは誰の手に?ディアナタッグ戦線に要注目だ!

