当団体が提起した訴訟に関する和解成立のお知らせ

当団体への営業権の侵害および所属選手に対する人格権侵害を行ったと主張して、当該行為を行った人物(以下、「被告」といいます)に対し、2024年1月23日(火)付で東京地方裁判所にて民事訴訟を提起しておりましたが、2025年2月17日(月)付で和解が成立いたしましたのでお知らせいたします。

1.本件の経緯

●  2023年4月ころ、試合中の女子選手の身体の一部を強調していると考えられる写真や画像がSNSなどに投稿され、選手が試合に集中できないほどの不安を抱える状況が発生していました。当団体として対応策を検討していたところ、こうした状況を目にした観客からも「容認できない」といった強い意見が寄せられたため、本件の問題解決に向けて積極的に動くに至りました。

●  当団体は、2023年6月5日、被告を特定するための手続に着手し、その後被告が特定されたため、法的責任を追及することとしました。

●  2024年1月23日(火)に東京地方裁判所において被告に対する民事訴訟を提起し、同年3月13日に第1回口頭弁論が行われ、全8回にわたる期日を経て審理が継続しました。なお、当該訴訟における被告は2名となっていますが、内1名は審理の過程において写真撮影や画像投稿とは無関係であった可能性が高まりました。そのため、本リリースにおいて「被告」と記載するものは、画像を投稿した被告1名を指すものとします。

●  その結果、最終的に2025年2月17日に和解に至りました。

和解に至るまでの1年7ヶ月(623日間)は、当団体にとって多くのご意見を多方面からいただき、社会の変化を敏感に感じ取るとともに、多角的に学ぶ貴重な期間となりました。

2.和解の概要

  1. 謝罪

○  被告は、本件により当団体および原告となった所属選手に対し、著しい迷惑や精神的苦痛を与えたことについて、謝罪しました。

  1. 解決金の支払い

○  被告は、本件解決金として当団体および原告となった所属選手それぞれに対し50万円、総額で100万円を支払う義務を負い、令和7年2月末日までに所定の口座に振り込むことで合意しています。

  着金も済んでおります。

  1. 今後の来場・情報発信に関する取り決め

○  被告は、本和解成立後、当団体が主催する興行には一切来場しないことを確約しています。

○  被告は、本和解成立後、当団体所属選手が他団体の興行に出場する際は、当該選手がリング上にいる間は、会場から一時退出することを確約しています。

○  被告は、当団体および所属選手に関して、SNSを含むあらゆる媒体での情報発信を行わないことを確約しています。

○  被告は、本和解成立後、弊社が本件訴訟提起に至った経緯、本件訴訟手続きの概要、本和解手続きに至る経緯および本和解条項の内容、並びにこれらに関する弊社の所感を、弊社ホームページへの掲載や報道機関の取材対応など、適宜の方法で公表することに同意します。

  1. 被告の個人情報の取り扱い

○  当団体は、被告の氏名・住所等の個人情報を公開せず、被告の名誉を不当に侵害する情報を発信しないことを確約します。○  ただし、本和解成立後に被告が新たに違反行為を行った場合、当団体は必要に応じて当該行為に関する情報を発信し、適切に対処することがあります。

3.プロレス観戦時の撮影およびSNS運用ルールについて

当団体では、2023年6月5日より選手の安全と観客の皆様が安心して観戦できる環境を維持するため、以下のとおり撮影ならびにSNS運用に関するガイドラインを設け、運用を開始しております。

  1. 撮影ガイドラインの策定・運用

○  興行会場内での写真撮影・動画撮影につきましては、肖像権およびプライバシー、そして選手の安全を最優先に考えたルールを定めております。

○  許可された撮影であっても、SNS等への投稿に際しては当団体の定めるマナーやルールを順守いただくようお願いしております。

○  また、観客の皆様へわかりやすく周知するため、縦型ショート動画形式の簡易ガイドも作成し共有しています。


撮影ガイドライン

縦型ショート動画形式

  1. SNS等での投稿に関するルール

○  撮影した写真や動画をSNSに投稿する際には、選手本人や他の観客の安全・プライバシーに配慮していただくようお願いしております。

○  卑猥なコメントや不適切な画像編集、選手の社会的評価を低下させる投稿などは断じて容認できません。

○  万が一、上記ガイドラインに反する投稿を確認した場合には、投稿者に対して削除・取り下げを要請するなどの措置を講じます。

当団体はお客様の状況や試合当日の運営状況を踏まえ、適切に本ガイドラインを運用してまいります。ファンの皆様とともに、より楽しく、安全にプロレスを楽しめる観戦環境を築いていけるよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

4.当団体からのコメント

当団体は、女性のなりたいを実現するために、2010年に現役女子プロレスラーの井上京子が立ち上げたプロレス団体です。所属には年齢は一切不問とし、10代から60代までの女性たちが自分の成りたい姿を目指して日々プロレスをしております。そのような理念の元立ち上げている団体と成りますので、選手がプロレスに集中できる環境を整備することに全力を尽くすべく運営しております。
今回は、女子プロレスを愛するファンの皆様と所属選手・練習生・スタッフを守るため、当団体の営業権侵害や、選手に対する人格権侵害など、当団体において不適切と判断した行為について、断固たる姿勢で臨んでまいりました。活動を開始した日から数えて623日と長期間を要しましたが、今回の和解成立により、被告の謝罪と再発防止に向けた約束を取り付けることができました。

また、当団体およびプロレス界には未成年の選手や練習生も在籍しており、彼女たちを必ず守らなければならないという強い思いがあります。選手が試合にのみ集中し、不安なくリングに立てるよう、余計なノイズを取り除き、安全かつ健全な環境づくりに一層努めてまいります。

一方で、この一連の活動を進めるにあたり、現役のプロレスラーの方々を含め、多くの皆様から多大なるご支援を頂戴したことを改めて感謝申し上げます。当団体は今後も、プロレス観戦環境を守るべく、必要に応じて法的手段を含めた厳正な対応を続けてまいります。

<本活動に同意いただいた選手団体の皆様>
(ご賛同いただいた選手名一覧)
阿部由美子、網倉理奈、有田 正樹、杏ちゃむ、彩羽 匠、ウナギ・サヤカ、尾﨑妹加、尾崎魔弓、小林香萌、コマンドボリショイ、沙恵、SAKI、さくらえみ、櫻井裕子、佐藤剛由、佐藤 肇、清水ひかり、関口翔、世羅りさ、高瀬みゆき、竹田浩紀、谷嵜なおき、チェリー、千春、十枝 利樹、ドレイク森松、永田郁、長与 千種、夏実もち、南月たいよう、柊くるみ、藤田あかね、二上美紀子、本間多恵、真琴、松澤 弘子、松本浩代、松本都、藪下めぐみ、山縣優、優宇、吉村公佑、乱丸 

(ご賛同いただいた団体名一覧)
アイスリボン、OZアカデミー女子プロレス、COLOR’S、崖のふち女子プロレス、チョコプロレスリング、Girl’s Prowrestling Unit!COLOR’S、しもきたプロレス、信州ガールズ、ZABUN、SEAdLINNNG、GPSプロモーション、センダイガールズプロレスリング、大日本プロレス、ダブプロレス、2AW (Active Advance Pro Wrestling)、PURE-J女子プロレス、プロミネンス、Prowrestling EVE、、hotシュシュ、Marvelousプロレス、柳ケ瀬プロレスLadius、YMZ

5.今後の対応について
●  当団体は、今後も同種の不適切行為に対しては適切かつ厳正な措置を講じる方針です。
●  万が一、類似の行為を発見した場合には、速やかに事実確認を行い、ファンや関係者に被害が及ばぬよう対応いたします。


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