【試合結果】2025年7月13日(日)アミスタ大会vol.90

練習生・あんな 公開プロテスト

練習生・あんなが二度目のプロテストに臨んだ。一度目は愛知県出身ということもあり名古屋大会で行い、結果は不合格。約1ヶ月半を経て、今回は慣れ親しんだ道場・アミスタでの受験。メニューは前回と同じく、基礎体力のテストにロープワーク、受け身、ブリッジ、スパーリング。スパーリングの相手は7.20世羅町大会での復帰戦を控える美蘭が名乗りをあげた。あんなとは同い年の美蘭が2分間で三本取って終了となった。

第1試合 シングルマッチ15分一本勝負
香藤満月 vs 小橋マリカ

第2試合 タッグマッチ20分一本勝負
羽多乃ナナミ&松本都vs本間多恵&尾﨑妹加

前回はシングルで対戦したナナミと松本都がタッグ結成!対角にはチームワーク抜群、現WAVEタッグ王者チームのSPiCEAPだ。「にじゅうまるじゃないの?」「あーみんは?」と対戦相手に不満気なSPiCEAP…。まずはディアナのタッグ王者・ナナミが先発し、本間とのハイスピードな攻防。すぐさま尾崎も加勢し、早くもタッグの絆の力を発揮。ナナミは鋭いタックルや力強いボディスラムで反撃し、都にチェンジ。都は「お前、何で引退するんだー!さみしいだろ!」と本間に反則攻撃。「お疲れ様でした」とかかと落としも、尾﨑から「早いよ!まだだよ!」とツッコミ。本間が都を捕まえ、ロープにはりつけ顔面に蹴りを入れると、観客席からはシャッター音。都はたまらず「写真撮ってないで、応援してー!」と大絶叫。本間からタッチを受けた尾﨑は都の卍固めも何のその、怪力で担ぎ上げて絞る。都はこれを抜け出し横十字固めに切り返すがカウント2。都は今度こそ卍固めを決め、ナナミも本間をスリーパーで捕獲。それぞれロープに逃げたSPiCEAP。都の指示で、ナナミはコーナー上へ。にじゅうまるなら、ナナミのダイビングボディプレスと網倉理奈のダイビングセントーン同時発射が決まるところだが…都はコーナー上でY字バランスを取っているうちに尾﨑に落とされ、ナナミのボディプレスも都に気を取られ不発。都が場外へ投げ捨てられてしまい、ナナミは孤軍奮闘。尾﨑とのタックル合戦に。激しいぶつかり合いの末ナナミが尾﨑を倒すが、尾﨑がアルゼンチンバックブリーカーで逆襲。このピンチは都が救出し、続いてナナミと本間がエルボーを打ち合う。本間が隙をついてワキ固めでナナミを絞るが、ナナミの足がロープにかかる。都のキックとナナミのタックルが流れるように決まり、ナナミは今度こそボディプレス発射成功。SPiCEAPも合体619に本間のジャックナイフの合わせ技で見事な連携を披露。対するナナミは串刺しボディアタックを盛大に誤爆してしまい、終盤で苦しいローンバトルとなってしまう。尾﨑のダイビングセントーンを被弾し、本間の変形DDTで沈む。本間とナナミは再戦を誓い、リングをあとにした。

第3試合 シングルマッチ15分一本勝負
佐藤綾子 vs シャンシャン

大学の夏休みを利用して、シャンシャンが来日!迎え撃つのは実力者の佐藤綾子。佐藤は日本と台湾の国旗をあしらったおぼんで友好をアピールする。
シャンシャンは憧れのレスラーにセンダイガールズの橋本千紘を挙げており、7月10日にはその橋本が主催するレスリング練習会へ参加。日本で台湾で練習を重ね、成長した姿を佐藤に見せつける絶好のチャンスとなった。
試合序盤はまさにレスリングの攻防。佐藤がリードするものの、シャンシャンもしっかり食らいついていき練習の成果を早くも発揮。佐藤が前蹴りから首投げ、低空ドロップキックでリードを広げていくと、足4の字でシャンシャンの動きを封じる。「シャンシャン、折れるよ?」と余裕綽々の佐藤、苦しむシャンシャン…だが、シャンシャンが裏返して形勢逆転。佐藤が裏返し、またシャンシャンがひっくり返し…一進一退の展開に。たまらず解除した佐藤はシャンシャンの膝を目掛けてストンピング。さらにシャンシャンの膝をエプロンに叩きつけ踏みつけ、執拗に膝狙い。シャンシャンは痛む足でドロップキックを放つが佐藤はカウント1で返し、ミサイルキック発射。「もう終わり」と佐藤がフィニッシュ宣言からジャーマンの構え。シャンシャンはこれをスタナーに切り返し、ダイビングクロスボディを浴びせる。カウント2で肩を上げた佐藤はいよいよ友好の証・おぼんでシャンシャンに襲いかかる!おぼん攻撃からのフォールは今井レフェリーがノーフォールとしたが、ならばと佐藤はジャンピングニーを突き刺す。「頑張りました!」とシャンシャンの成長をしっかり受け止め、佐藤トランペットで勝負を決めた。

第4試合 タッグマッチ20分一本勝負
井上京子&Himiko vs ジャガー横田&デビー・カイテル

メインでは日本の女子プロレスのレジェンド・ジャガー横田とアイルランドからやってきたデビーが危険な香りのタッグを結成!対するはこちらもレジェンド・井上京子がHimikoと共に登場だ。
ジャガーとデビーはゴングを待たずに先制攻撃!しかし京子が早くもデビーを捕まえ、ダンシングツリー。ジャガーが強烈な蹴りを入れてカットすると、続いてHimikoとデビーのマッチアップに。これもジャガーが豪快にカットし、ジャガーとデビーがHimikoの顔面を蹴りまくる。Himikoを場外へ連れ出したデビーは客席で大暴れ!大ダメージを受けたHimikoは、リングに戻ってもデビーとジャガーの総攻撃を受ける。止めに入った今井レフェリーに、ジャガーは何とビンタをお見舞い!やりたい放題のジャガーに場内は騒然!京子は「反則負けだろ!」とレフェリーに猛抗議するが、「大丈夫です」と試合は続行。その間にジャガーは反則攻撃でHimikoをいたぶる。苦しい時間が続くHimikoは低空ドロップキックでようやくピンチ脱出。タッチを受けた京子は鬱憤を晴らすようにラリアット!さらに高速ブレーンバスターでジャガーを投げ飛ばしてHimikoにチェンジ。Himikoはジャガーのコブラツイストで動きを封じられてしまうが、これは京子がカット。ジャガーに変わってデビーが飛びだし、串刺しドロップキックや背後からのスライディングエルボーとスピードの乗った連続攻撃。Himikoはまたも苦しい展開となるが、河津掛けでデビーの後頭部をコーナーマットに叩きつけ、ブルドッギングヘッドロックでフォール。返されても連続の丸め込みやWアーム卑弥バスターで攻めまくる。京子は「よく頑張った」とHimikoからタッチを受け、ナイアガラの構え。するとジャガーがパイプ椅子で京子を殴打!ふらついた京子を椅子に着席させたジャガー。そこにデビーが膝を突き刺し、終盤で試合の主導権を取り戻す。椅子ごと倒れた京子にデビーはビッグブーツやWニーアタックをお見舞いし、反撃の芽はビンタで摘む。レジェンド相手に凄まじい猛攻で大金星をかすかに予感させるデビーだったが、エスプレッソは不発に終わり、京子のラリアットを食らう。ジャガーが誤爆を誘ってHimikoを排除し、京子がジャガーを蹴散らし、またも京子とデビーの一対一に。ここで不世出の天才・井上京子が勝負強さを発揮!京子の代名詞・ナイアガラドライバーが完璧に決まり、3カウント!
しかしジャガーが鋭い眼光で勝った京子とHimikoをリングから追い出し、デビーと共にまるで勝者のようにアピールしていた…。粘りに粘ったHimiko、まさにレジェンドの強さを見せつけた京子はバックステージで笑顔を見せた。

京子&Himiko バックステージコメント

プロテスト結果発表

全試合が終了し、試合前に行ったプロテストの結果発表に移る。
まずはジャガーが「こないだ名古屋で受けて、地元の方が元気だったかな。今日はちょっと疲れてるように感じちゃったけどね。前回から1ヶ月ちょっと経ってると思うんだけど、“何クソ根性”が出てないんだよ。できなくてもやろうとする意志とか表情を見たかった。今回それを感じなかった。数ばっかり追って、数は一生懸命やってるから、もちろん練習してるんだろうなとは思うんだけど。やっぱり辛いことををやりながら、何クソ!って。できなくても、そういうのが見えたら、前よりいいなぁと思うけど、はっきり言って前回と変わらないと私は感じてしまいました」。
京子は「結果から言わせてもらいますけど今回は残念ながら不合格。 次頑張りましょう。ジャガーさんがおっしゃったとおり、プロレスは感情を表に出すもの。合格したいっていう気持ちを感じなかった。前回と同じ数をやってもらったんだけど、前回より劣ってる感じがした。ちゃんとやった?(あんなは無言)…だよね。 やりました!って言えるぐらいやんないとプロテストは合格しない。何のために名古屋から出てきたの。寮に住んでお父さんお母さんとは別れて暮らして、何するために来たの。今、一番頑張る時だよ。今頑張れば絶対に未来があるから。今一番頑張らなきゃ。今だよ。明日からじゃない、今日から。寝る前にできるじゃん、スクワットも腹筋も背筋も、腕立て、100回ずつ毎日できるよ。休まずにスクワットなんてピョンピョンできるように私たちに見せてよ。で、次のプロテストはいつって決めないから、できるようになりました見てくださいって言ってきて。本当は今日合格したら10月の後楽園でデビュー戦間に合うように練習見ようねってジャガーさんと言ってたんだけど、正直、残念な結果だったと思う。まだまだできるよね。期待してる。頑張りましょう」。
二度目のテスト結果は不合格。京子とジャガーは課題を指摘しつつ、次に向けてあんなの奮起を促した。深々と頭を下げるあんなに、観客席からは温かい拍手が送られた。がんばれ!あんな!

動画: 京子からあんなへ。